鍵交換の費用はいくらかかる?鍵の種類、交換方法、自力での交換のリスクなどを解説

鍵は年月が経つと劣化しやすくなります。突然、鍵が折れてしまい、使えなくなることもあるのです。
また、古い鍵は防犯性が低いものが多いため、空き巣などにターゲットにされやすくなるので注意が必要です。
現在使用している鍵が古くなってきたと感じたら、お早めに交換しておくことをおすすめします。
せっかく鍵を交換するのであれば、防犯性の高いものに交換するのがおすすめです。
本記事で、鍵の種類、交換方法などをご紹介いたします。自力で鍵交換するリスクについても触れていきますので、自分で何とかしたいと思っている方もぜひ参考にしてみてください。
鍵のことについて知っておこう
最初に、鍵の基本についてご紹介いたします。
鍵と錠前とは?
そもそも、「鍵」と「錠前」は、どう違うのだろうと疑問に感じている方もいることでしょう。簡単に説明すると、錠前は、「鍵」と「錠」を合わせたものを指しています。
「錠」は、防犯対策を目的として、建物のドア、車、ロッカー、金庫などに取り付ける器具のことです。シリンダー錠、電子ロック錠、南京錠など、いろいろな種類があります。
錠前のことを英語で「Lock」と呼びます。「鍵」は、錠の穴に挿し込んで、扉を開けたり、閉めたりする際に用いる道具のことです。
鍵のことを英語で「Key」と呼びます。つまり、玄関や金庫などの扉を固定させておく器具が「錠」、その「錠」の開閉に必要な道具が「鍵」なのです。
シリンダーとは?
シリンダーは、鍵穴と認識していただけたら問題ありません。穴へ鍵を挿し込んで、開閉を行う部品のこと指しています。
シリンダー(Cylinder)は、英語で「円筒」という意味があります。鍵穴の土台が円筒形をしていることから、日本では鍵穴のことをシリンダーと呼んでいるのです。
鍵の種類を見分けるには
鍵には、いろいろな種類があります。現在の主流となっている鍵としては、「シリンダーキー」と「ディンプルキー」があります。
両者を見分けるポイントは、形状です。
ギザギザした形をしているのは「シリンダーキー」、丸いくぼみがいくつか付いているものは「ディンプルキー」です。
鍵交換にかかる費用
防犯性の高い鍵に交換したいけれど、どのくらいの費用がかかるのだろうと気になっている方も多いことでしょう。
交換の費用は、取り付ける鍵の種類によって異なります。当然ながら、鍵穴(シリンダー)ごと交換することになります。鍵がギザギザタイプのシリンダーは、比較的価格が安いです。いくつか種類はありますが、ピッキングに強いロータリーディスクシリンダーが人気となっています。交換費用は、作業代10,000円~+部品代5,000~20,000円が相場価格となっています。
反対に、ディンプルシリンダーは、セキュリティ性が高く構造も複雑であることから、価格も高くなってしまいます。作業代10,000円~+部品代15,000~30,000円くらいの予算を考えておいたほうが良いでしょう。
上記はあくまで相場です。鍵の種類によって作業費が変動する可能性もあります。
規格を調べる
最初に、新しい鍵を取り付ける予定のドアのサイズ計測が必要です。万一サイズが合わない鍵を選んでしまうと、せっかく購入しても取り付けられなくなってしまうおそれがあるからです。しかも鍵は防犯上、一度購入すると返品ができません。メモリが正確な定規を使って、きっちり計測しておきましょう。
ここからは、一般的なシリンダー錠の交換の際に必要な計測のポイントを紹介していきます。
ドアの厚み
ドアの厚みを測る際には、定規をまっすぐ当てるようにします。斜めの状態で計測すると、実際よりも長い数値となってしまうので、注意してください。
フロントプレートの長さ
フロントプレートは、ドアのサイドに付いている金属のプレートのことです。プレートの縦と横の両方の長さを測っておきましょう。
ビスピッチ
ビスピッチは、フロントプレートを固定しているネジの距離のことです。上のネジから下のネジの間までの距離を測るようにしてください。
バックセット
バックセットは、ドアの角から錠の中心部までの長さのことです。この部分のサイズが合わないと、取り付けができなくなってしまうので、正確に測るようにしてください。
鍵の種類にはどのようなものがあるのか
いざ鍵を交換しようと思っても、種類がたくさんあってどれを選んだら良いかわからないという方もいることでしょう。
最近の住宅で多く利用されているものとしては、ディンプルシリンダー、ロータリーディスクシリンダーなどがあります。また、金属製の鍵を必要としない電子錠を選ぶ人も増えてきました。
それぞれの鍵の見分け方、特徴については以下の通りです。
鍵の種類を見分ける方法は?
最初の項目でも触れましたが、種類を見分けるポイントは、鍵の形状です。
ディスクシリンダー、ピンシリンダー、ロータリーディスクシリンダーなどは、鍵にギザギザした切れ込みが入っています。
ディンプルシリンダーは、鍵の表面に丸いくぼみが複数付いているのが特徴です。
ピンシリンダー
ピンシリンダーは、鍵の片側がギザギザしているのが特徴です。
シリンダーの内部に数本のピンが入っており、そのピンの高さと鍵のギザギザが合うことで、解錠する仕組みとなっています。
アンチピッキングピンを採用したピッキングに強い製品もありますが、破壊には弱く防犯性は高いとは言えません。
ディスクシリンダー
ディスクシリンダーは、鍵穴がくの字型になっており、鍵の両側がギザギザして形状をしているのが特徴です。内筒にタンブラーが合い、回転させることで開錠する仕組みとなっています。安価でスペアキーの作製がしやすいため、1970年代に爆発的な人気を誇っていました。
しかしピッキング被害が多発したことと、理論上鍵違い数が限界に達したため、現在は廃盤となっています。
古い住宅では現在も使用されている可能性があり、前述の通りピッキングに弱く防犯性が低いため交換をおすすめしております。
ロータリーディスクシリンダー
ロータリーディスクシリンダーは、ディスクシリンダーの後続モデルです。
正しい鍵をさすことで、中にあるタンブラーの欠けている部分と、ロッキンバーと呼ばれる棒状の部分の位置が揃い、シリンダーを回転させることができます。このように構造が複雑化したことにより、ピッキングに強い防犯性を手に入れました。
スペアキーの作成も比較的簡単ですが、鍵穴に合わないと鍵トラブルの元となるため、技術力のある業者に依頼することが大切です。価格も比較的安価であり、防犯性とコストのバランスがよい鍵と言えます。
ディンプルシリンダー
ディンプルシリンダーの「Dimple」は、くぼみ、小さなくぼみなどを意味する言葉です。その言葉の通り、ディンプルシリンダーの鍵には、小さな丸いくぼみが複数付いています。
タンブラーが複数の方向に設置されており構造が複雑で、ピッキングや破壊に強く防犯性はシリンダー錠の中ではトップクラスです。その防犯性の高さから最近建てられた住宅を中心に、自転車や金庫の鍵としても幅広く使用されています。
電子錠
電子錠は、金属の鍵を使わずに、電気の力によって動作する仕組みとなっています。
電池によって供給される電源を使用するのが特徴です。オートロック機能が備えられているものが多く、暗証番号式、リモコン式、カードキー式、指紋認証式、タッチセンサー式などいろいろなタイプがあります。
鍵穴がないためピッキングは不可能であり、鍵となるカードなどの紛失時も設定で無効化することができます。防犯性は非常に高いと言えるでしょう。
シリンダーの交換方法
次は、シリンダーの交換の流れについて見ていきましょう。
鍵交換を行う際には、プラスドライバー、マイナスドライバーなども工具を用意しておいてください。
作業中にドアがしまると、手を挟んだり、中に入れなくなったりすることもありますので、ドアストッパーも用意しておくと良いでしょう。
部品を取り外す
最初に、ドアの側面に付いているプレートを取り外す作業を行います。
ネジ穴の形状に合った工具を使って、上下にあるネジを緩めてください。
上下のネジを外したら、プレートを引っ張り、取り外します。
ピンを引き抜く
次は、マイナスドライバーを使って、室外側にあるピンを慎重にひっかけるように抜いていきます。ピンが外れたときにシリンダーが落ちないように手で押さえながら作業しましょう。
マイナスドライバーが使いにくい場合は、ペンチを使用するといいでしょう。
このとき、誤って室内側のピンも抜いてしまうとケースが外れてドアの内部に落ちてしまうかもしれないため、必ず室外側のみのピンを抜いてください。
また、力を入れすぎると、ピンが曲がってしまうこともあるので、注意してください。ピンを抜いたら、シリンダーを取り外します。
取り付ける
最後に、新しい交換用シリンダーを取り付けていきます。
取り付ける際には、これまでの流れと逆に作業を行ってください。ネジは緩まないようにしっかり締めましょう。
交換用シリンダーを取り付けたら、正常に動作するか確認します。このとき、不具合があるとドアが開かなくなってしまうかもしれないため、必ずドアを開けたままの状態で行ってください。
ドアノブやドアの側面から出ている金属(デットボルト・ラッチボルト)の動きを確認するのはもちろん、施錠や解錠がスムーズにできるかも大事なポイントです。
自力で鍵交換するリスク
鍵専門業者に依頼するよりも、自力で交換したほうが費用を安く抑えることができます。ただ、自力での作業は以下のようなリスクもありますので、注意してください。
ドアが開かなくなることも
シリンダーは複雑な構造をしているため、少しでも取り付け手順を間違えると、正常に動作しなくなることがあります。最悪の場合は、ロックがかかってしまいドアの開閉ができなくなるリスクがあるのです。
また、自力で交換する際に、余計な力を入れすぎてしまいドアを壊してしまうリスクもありますので、注意してください。
鍵が合っていない
自力で鍵交換する場合には、鍵を自分で選ばなくてはなりません。鍵選びを間違えてしまうと、ドアへ取り付けることができなくなってしまいます。
しかも、鍵は防犯上間違えて購入した場合でも返品はできません。ホームセンターや通販ショップなどで鍵を購入する際には、ドアのサイズを計測して、取り付け可能かどうかを確認するようにしてください。
防犯性が弱くなることも
防犯性の高い鍵を購入したとしても、きちんと取り付けができないと、ピッキング以外の手口でも簡単に開錠できてしまいます。せっかくの防犯効果が薄れてしまって、鍵を交換した意味がなくなってしまうでしょう。
防犯性を損なわないように、ネジが緩み、取り付け位置などをよく確認して、取り付けを行うようにしてください。
また、シリンダーを購入する際に価格を重視して防犯性の低い製品を選ばないようにすることも大切です。
少しでも不安ならご相談ください
ここまで、鍵の種類、交換方法、自力で鍵交換するリスクなどについてご紹介してきました。
鍵交換は自力で行えますが、少しでも不安があるという方、防犯性を重視したいという方は、最初からプロの鍵業者に依頼することをおすすめします。
キーレスキューサービスでも、鍵交換のご相談やご依頼を承っていますので、お気軽にご相談くださいませ。お電話は、8:00~23:00まで承っております。
弊社では、出張費、お見積料などは、一切いただいておりません。また、お見積もり後に、追加請求を行うこともありませんので、ご安心ください。対応エリア内であれば、即日対応も可能です。
お急ぎで鍵交換を希望される方も、ぜひご連絡くださいませ。
弊社スタッフが丁寧にご案内いたしますので、お困りのことがありましたら、遠慮なくご相談くださいませ。