ドアノブ【レバーハンドル・ネジなし・ネジあり】の外し方を解説!

「自分でドアノブを交換したいが方法が分からない」
「どの種類のドアノブを選べば良いのか分からない」
このようなお悩みはありませんか?
ドアノブ交換はものによっては比較的簡単で、部品を購入して自力で取り付けることができます。
しかし、部品選びを間違えてしまうと、自宅のドアにサイズが合わず、購入しても取り付けることが出来ない場合もあるので注意が必要です。
この記事では、さまざまなドアノブ)の外し方と取り付け方について分かりやすく解説します。
目次
ドアノブを外す原因

ドアノブの平均寿命は使用頻度によって異なりますが、一般的に15年~20年といわれています。
経年劣化が進んだドアノブを使い続けると突然開かなくなり、浴室やトイレだと閉じ込められるかもしれません。
以下のような症状が表れた場合、ドアノブ交換が必要なサインです。
子鍵が回りにくい
子鍵が回りにくい場合はシリンダー(鍵穴を備える筒の部分)や錠ケース(シリンダーの奥にある閂などの部品が入った箱)内部の汚れや破損、金属部品の摩耗が起きているかもしれません。
シリンダー内部や錠ケースをエアダスターや鍵専用のスプレーで掃除しましょう。
元通りに動かない場合はシリンダー内部や錠ケースの破損や摩耗が原因である可能性が高いので交換しましょう。
錠ケースに異常がある
ドアノブ自体は回ってもラッチボルト(ドアの側面にある三角形の金具)やデッドボルト(ドアの側面にある四角いかんぬき)が動かないときは錠ケース内の汚れやバネが折れているなどの破損が起きている可能性があります。
汚れを落とすと元通りに動くかもしれませんが、洗浄による回復は一時的であることが多く、長年使用している場合は交換を検討しましょう。
破損の場合は交換して下さい。
ラッチボルトやデッドボルトに異常がある
ラッチボルトやデッドボルトが破損したり、飛び出したままといった異常が起きているときはドアの開閉が難しくなります。
破損が起きているとレバーハンドルが下がったまま戻らない可能性があるので、このようなときは交換が必要です。
ドアノブや鍵内部が錆びている
浴室などは湿気が多く、サビが原因でラッチボルトやデッドボルトが固着し、ドアノブが回らない場合は交換する必要があります。
ドアノブを外すのに必要なものは?

ドアノブには玄関・室内・浴室・勝手口など、さまざまな場所で使われています。
工具類はホームセンターだけでなく、100円ショップでも揃えることが可能です。
必要なものはドアノブの種類によって異なりますが、以下のようなものがあります。
- ドライバー(プラス・マイナス)
- グリップ付き手袋
- キリまたは千枚通し(ネジがないドアノブに使用)
- プライヤー(握り玉タイプのドアノブが外れないときに使用)
ドアノブを交換する際の注意点

ドアノブに異常がある場合、ドアを閉めずに開けたままの状態にしておきましょう。
ドアノブが外れた状態でドアが閉まってしまうと、ドア側面にあるラッチボルトがラッチ―ケースに入って固定されることでドアの開閉ができず、室外側で作業を行っていた場合、閉め出しにあう可能性があります。
そして、ドアノブ交換の際は電動ドライバーではなくドライバーを使用するようにしましょう。電動ドライバーを使用するとビス山が潰れたり、ビスの閉めすぎによる動作不良といったことが起こります。
また交換を自力で行う場合、ラッチボルトを取り付ける際はラッチボルトの斜めの部分が室内側に向くようにしましょう。
ドアノブの種類と外し方
ドアノブは使用する場所ごとに適する種類が違うので、それぞれの場所に適したドアノブ選びが重要です。
ここではドアノブの種類や交換方法について解説します。
チューブラ錠

チューブラ錠はチューブ状のケースの中に鍵の機構が入っている錠前で、レバーハンドルや握り玉タイプのドアノブに使われます。
ドアノブを回してラッチボルトが出入りすることでドアの開け閉めが可能です。
レバーハンドルのほとんどがチューブラ錠で、室内側からしか施錠できないが外側からは施錠状態がわかる小窓がついた表示錠)や、施錠機能がない空錠(主に室内で使用される施錠機能を持たない錠前)があります。
チューブラ錠(握り玉・ネジあり)の外し方
チューブラ錠(握り玉・ネジあり)の外し方は以下の通りになります。
- 室内側のドアノブと丸座に固定されている上下のビスを外す
- 室内側のドアノブを引き抜く
- 室外側のドアノブに固定されている上下のビスを外す
- 室外側のドアノブを引き抜く)
- ドア側面の金属のプレート(以下フロントプレート)に付いている上下のビスを外す
- ラッチケースを引き抜く
※丸座はドアとドアノブの間に設置する丸い台のことです。
チューブラ錠(握り玉・ネジあり)の取り付け方
チューブラ錠(握り玉・ネジあり)の取り付け方は以下の通りになります。
- 交換するラッチケースを取り付けて上下のビスを締める
- 室外側のドアノブを取り付けて上下のビスを締める
- 室内側のドアノブを取り付けて上下のビスを締める
レバーハンドル錠

レバーハンドル錠はレバーを上下に動かすことでドアの開閉を行い、玄関・浴室・トイレ・勝手口などで幅広く使われています。
構造はチューブラ錠と同じで空錠や表示錠もあり、子どもからお年寄りまで簡単にドアを開閉できます。
レバーハンドル錠の外し方
レバーハンドル錠の外し方は以下の通りになります。
- 室外側のドアノブに固定されているビスを外す
- 室外側のドアノブ、室内側のドアノブの順に引き抜く
- 室外側の台座のカバーを外し、固定されているビスを外す
- 室内側の台座のカバーを外し、固定されているビスを外す
- ドア側面のフロントプレートに付いている上下のビスを外す
- ラッチケースを引き抜く
※台座はドアとドアノブの間に設置する台のことです。
レバーハンドル錠の取り付け方
レバーハンドル錠の取り付け方は以下の通りになります。
- ラッチケースを取り付けて上下のビスを締める
- 室内側の台座を固定し、ビスで締めてカバーを取り付ける
- 室外側の台座を固定し、ビスで締めてカバーを取り付ける
- 室内側のドアノブ、室外側のドアノブの順にを差し込む
- 室外側のドアノブのビスを締める
円筒錠

円筒錠は握り玉タイプのドアノブで室内や勝手口で使用されます。
ドアノブの中にシリンダー錠が組み込まれ、デッドボルト(ドア側面にある四角いかんぬき)はなく、ラッチボルトのみになります。
室内側にプッシュボタンやサムターンがついており、ラッチボルトを固定することでドアを施錠できる仕組みです。
ドアノブごともぎ取られる可能性があるため、防犯性能は低いです。
円筒錠の外し方
円筒錠の外し方は以下の通りになります。
- 室内側のドアノブの付け根部分にある小さい溝にキリなどの先端が細いものを差し込み、ドアノブを引き抜く
- 室内側の丸座の溝にマイナスドライバーを差し込み、てこの原理で持ち上げて丸座を外す
- 室内側の丸座裏金に固定されている上下のビスを外す
- 室内側の丸座裏金を外し、室外側のドアノブを引き抜く
- ドア側面のフロントプレートに付いている上下のビスを外す
- ラッチケースを引き抜く
※丸座裏金はドアとドアノブの間に設置するドーナツ型の金具です。
円筒錠の取り付け方
円筒錠の取り付け方は以下の通りになります。
- ラッチケースを取り付けて上下のビスを締める
- ラッチボルトの後ろの部分と室外側のドアノブのリフレクターと呼ばれる穴の空いた部分が噛み合うように取り付ける
- 室内側の丸座裏金をラッチケースの溝にはまるように取り付ける(丸座裏金のツメの部分が室外側に向くように取り付ける
- 室内側の丸座裏金をビスで締める
- 室外側から取り付けたドアノブの溝と丸座の穴が重なるように取り付ける
- 丸座の穴と重なるように室内側のノブを取り付ける
インテグラル錠

インテグラル錠は「本締付モノロック」などと呼ばれることからもわかるように、ラッチボルトに加えてデッドボルトが備わった錠前で、デッドボルトが飛び出すことでドアを施錠します。
玄関・勝手口・浴室に使用されることが多いですが、円筒錠と同じくドアノブごともぎ取られる可能性があるため、防犯性能は低いです。
インテグラル錠の外し方
インテグラル錠の外し方は以下の通りになります。
- 室内側の丸座を反時計回りに回して取り外す
- 室内側の丸座裏金に固定されている上下左右に固定されているビス計4本を外し、丸座裏金を取り外す
- 室外側のドアノブを引き抜く
- ドア側面のフロントプレートに付いている上下のビスを外す
- 錠ケースを引き抜く
インテグラル錠の取り付け方
インテグラル錠の取り付け方は以下の通りになります。
- 錠ケースを取り付けて上下のビスを締める
- 室外側のドアノブを溝に合わせて取り付ける
- 室内側の丸座裏金を取り付け、ビスを締める
- 室内側の丸座を取り付ける(デッドボルトが飛び出ていないことを確認し、丸座についてあるツマミが縦向きになるように取り付ける)
- 丸座を時計回りに回して取り付ける
プッシュプル錠

プッシュブル錠はドアハンドルを押したり(プッシュ)、引いたり(ブル)することでドアを開閉するタイプで、防犯性能が高いワンドアツーロックのドアノブです。
軽い力で操作が可能で、比較的築年数が浅い戸建てや集合住宅の玄関に使われることが多いです。
プッシュブル錠はサムターンの中にビスがあるタイプとドアノブの側面にビスがあるタイプの2種類の外し方について説明します。
プッシュブル錠の交換はドアノブの中でも作業工程が多いので、不安な場合はプロの鍵屋に交換してもらうことをおすすめします。
プッシュブル錠の外し方は以下の通りになります。
サムターンの中にビスがあるタイプ
サムターンの中にビスがあるタイプ(外し方)
- 室内側のサムターン部分に固定されている左右のビスを上下計4本外す
- 室内側のドアノブを引き抜く
- 室外側のドアノブを引き抜く
- ドア側面のフロントプレートに付いている上下のビスを計4本外す
- 錠ケースを上下引き抜く
サムターンの中にビスがあるタイプ(取り付け方)
- 錠ケースを取り付け、フロントプレートをビスで締める
- 室内側のドアノブの金具のビスを外し、シリンダーを取り出す
- 室内側のドアノブに新しいシリンダーを取り付ける
- 室内側のドアノブに金具を取り付け、ビスを締める
- 室外側のドアノブを取り付ける
- 室内側のドアノブを取り付ける
- 室内側のドアノブをビスで締める
ドアノブの側面にビスがあるタイプ
ドアノブの側面にビスがあるタイプ(外し方)
- 室内側の側面に固定されている左右のビス上下計4本を外す
- 室内側のドアノブを引き抜く
- 室内側の金具を固定しているビスを外し、金具を取り出す
- 室外側のドアノブを引き抜く
- ドア側面のフロントプレートに付いている上下のビスを計4本外す
- フロントプレートを外す
- シリンダーを固定しているビスをマイナスドライバーを使って外す
- シリンダー、錠ケースの順に引き抜く
ドアノブの側面にビスがあるタイプ(取り付け方)
- 錠ケース、シリンダーの順に取り付ける
- シリンダーを固定していたビスをシリンダーに差し込む
- ドア側面のフロントプレートを取り付け、ビスを締める
- 室外側のドアノブを取り付ける
- 室内側の金具をビスで締める
- 室内側のドアノブを取り付け、ビスを締める
サムラッチ錠

サムラッチ錠は親指(サム)を使って操作することでラッチボルトが引っ込み、ドアが開閉する仕組みのドアノブです。
持ち手部分やエスカッションに装飾が施されているため「装飾錠」とも呼ばれ、戸建て住宅の玄関に使われています。
サムラッチ錠自体は施錠機能を持たない空錠が多く、錠ケースが箱錠でない場合は本締錠を別で付ける場合が多いです。
サムラッチ錠の外し方
サムラッチ錠の外し方は以下の通りになります。
- 室内側のドアノブに固定されている上下のビスを外す
- 室内側のドアノブを引き抜く
- 室外側のドアノブを引き抜く
- 室内側の上部のサムターンのビスを2本外す
- 室内側の上部のサムターンと室外側のシリンダーを取り出す
- ドア側面のフロントプレートに付いているビスを外す
- 錠ケースを引き抜く
サムラッチ錠の取り付け方
サムラッチ錠の取り付け方は以下の通りになります。
- 錠ケース、フロントプレートの順に取り付け、ビスを締める
- 室外側のドアノブのシリンダーのビスを外し、新しいシリンダーを取り付けてビスを締める
- 室外側のシリンダーのビスを外し、新しいシリンダーを取り付けてビスを締める
- 室外側のドアノブを取り付ける
- 室内側のドアノブを取り付け、ビスを締める
- 室外側の上部のシリンダー、室内側のサムターンの順に取り付け、ビスを締める
表示錠

表示錠は鍵がかかっているかどうかを確認できる小窓が付いており、施錠時は赤、解錠時は青と表示されます。
チューブラ錠・円筒錠・インテグラル錠のオプションとして選択可能で、トイレや浴室に使用されます。
表示錠の外し方はチューブラ錠・円筒錠・インテグラル錠を参考にしてください。
ドアノブ交換にかかる費用

ドアノブを自分で交換すると、かかる費用は部品代+工具代になります。
一方、鍵屋にドアノブ交換を頼むと、部品代+作業代の11,000円(キーレスキューサービスの場合)がかかります。
ドアノブの部品のみの値段を以下にまとめました。
ドアノブ | 部品代 |
---|---|
チューブラ錠 | 3,000円~65,000円程度 |
レバーハンドル錠 | 3,000円~60,000円程度 |
円筒錠 | 3,000円~20,000円程度 |
インテグラル錠 | 3,000円~23,000円程度 |
プッシュプル錠 | 12,000円~100,000円程度 |
サムラッチ錠 | 13000円~80,000円程度 |
表示錠 | 3,000円~102,000円程度 |
違う形のドアノブ交換は可能?

握り玉タイプのドアノブをレバーハンドルに交換したいという方もいると思います。
その場合、元々ついている錠前の種類によって交換の難しさが変わります。
先述しましたように、レバーハンドルのほとんどがチューブラ錠ですので、握り玉タイプのドアノブがチューブラ錠の場合、簡単にレバーハンドルに交換できます。
しかし、シリンダーがドアノブの中に入っている円筒錠やインテグラル錠をレバーハンドル錠に交換する場合、錠前メーカーから販売されている専用の取り替え用レバーハンドルを探さなければいけません。
もし握り玉タイプのドアノブをレバーハンドルに交換できたとしても、室内にしか使用できない空錠や表示錠などのレバーハンドル錠に限られる可能性があります。
新しいドアノブを購入する際の注意点
同じメーカーのドアノブでも種類は豊富で、形は似ていても構造が大きく異なるものが多いです。
自宅のサイズに合ったドアノブを選ばないと取り付けができず、購入した部品が無駄になり、ドアに加工が必要な場合があります。
そのようなミスを防ぐためにも、以下の点に注意しましょう。
メーカーと型番
1番ミスの少ない交換方法は、もともと使っていたドアノブと同じものを購入することです。
メーカーと型番はドア側面にあるフロントプレートに刻印されています。
錠前メーカーの川口技研は室内用のレバーハンドルが多いです。
ドアノブの主なメーカーは下記の通りになります。
- MIWA(美和ロック)
- GOAL(ゴール)
- NAGASAWA(長沢製作所)
- GIKEN(川口技研)
- WEST(ウエスト)
- U-=SHIN SHOWA(ユーシンショーワ)
- ALPHA(アルファ)
ドアのサイズ
現在使っているドアノブが廃番になっているときは、ドアのサイズを測って新しいものを購入しましょう。
確認する部分は以下になります。
- ドア側面の厚み
- フロントプレートの高さと幅
- ビスピッチ(フロントプレートを固定している上下のネジの間の距離)
- バックセット(ドアノブの中心からドアの端までの距離)
- 丸座の距離(握り玉タイプのドアノブの場合)
ドアノブが開かないときの対処法

原因は様々ですが、ラッチボルトが固定されたままで引っ込まず、ドアが開かない場合の対処法を紹介します。
まずは万が一に備えてスマートフォンを常に持ち歩いておくことです。家族や周りの人だけでなく、救急隊や鍵屋に連絡することができます。
持ち歩いていないときはトイレの場合、トイレットペーパーの芯をちぎって細長くしたものをドアの隙間にあるラッチボルトの斜面部分に挟み、押し込むことでドアが開くかもしれません。
他にもマイナスドライバーやコインを使って外側から非常開錠装置を開ける方法があります。
浴室の場合、詰め替え用のシャンプーやボディーソープの袋をトイレットペーパーの芯と同じ要領で使用します。
開かない時は周りの人に助けを求めましょう。
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ドアノブの種類は多く、部品の選び間違いや取り付けに苦戦する人も少なくありません。
浴室のドアノブを取り外す場合、経年劣化によるサビがひどい状態だと金切りのこやサンダーを使って切断し、ドアノブを取り出さなければいけないため、かなりの重労働になります。
また、プッシュブル錠などは作業工程が多く、自力で交換するとミスの可能性や時間がかかるかもしれません。
部品選びに自信がなく、確実にドアノブ交換をしたい方は鍵屋に依頼することをおすすめします。
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