ダイアル錠が開かない?自分でできる開け方やリセット方法を鍵のプロが教えます!
この記事でわかること
- ダイアル錠が開かない原因
- 種類別のダイアル錠の開け方
- 鍵屋に開けてもらうメリットと費用相場
記事監修者
名前:金城 甫(きんじょう はじめ)役職:マネージャー
これまで4,000件以上の鍵トラブルを解決してきたベテラン鍵職人。“お客様に寄り添った接客”をモットーに、日々現場に駆けつけている。
ダイアル錠は鍵穴がないため、錠(鍵の機構)についているダイアルを所定の番号に合わせることで解錠します。
鍵を持ち歩かずに済み、紛失のおそれがないところが便利ですが、暗証番号を忘れてしまった場合は解錠ができません。
また、ダイアル錠のなかには解錠方法が複雑なタイプもあるため、暗証番号がわかっていても開けられない、といった問題もよく見かけます。
そこで、本記事ではダイアル錠の暗証番号を忘れたときの開け方を鍵のタイプ別で解説します。
目次
ダイアル錠が開かない原因
ここでは、ダイアル錠が開かない原因について解説します。
暗証番号を忘れた
ダイアル錠の暗証番号を忘れてしまうと、当然のことですが中の荷物を取り出すことができません。暗証番号をどこかにメモして、忘れないことが大切です。
また、正しい暗証番号を合わせたつもりでも、ダイアルの微妙な位置ズレで開かないこともあるので、しっかりと確認しましょう。
ダイアル錠の故障
ダイアル錠を長年使用していると、経年劣化による錠内部の故障やサビによってダイアルを合わせても開かない場合があります。
故障している場合、自力での対処は難しく専門業者に開けてもらいましょう。
正しくリセットできていない
ダイアル錠が正しくリセットされていないと、ダイアルを回して暗証番号を合わせても解錠できないことがあります。
ダイアル錠をリセットする方法については以下で解説しています。
中の荷物が引っかかっている
郵便ポストや金庫、ロッカー内に荷物が詰め込まれすぎていると、ダイアル錠に引っかかってしまい、開けることができない場合があります。
扉を抑えながらダイアル錠の暗証番号を合わせて開くかどうか確認しましょう。
郵便ポストのダイアル錠の開け方
郵便ポスト用のダイアル錠は、賃貸住宅やマンションの集合郵便受けに使用されていることが多いです。
ここでは、郵便ポストのダイアル錠の開け方を3つ紹介します。
解錠方法を再確認する
暗証番号がわかっていてもダイアル錠が開かないときは、あらためて解錠方法の見直しをしてみましょう。
郵便ポストのダイアル錠の場合、ダイアルを左右に回してセット位置に暗証番号やアルファベットを合わせると解錠できる仕組みになっています。
メーカーによっては開け方が多少異なるものもありますが、基本的な解錠方法は同じです。
きちんとリセットができていないと、正しい解錠方法で番号を合わせていても開けられないため、注意しましょう。
契約書や暗証番号シールを探す
暗証番号を忘れてしまったときは、契約書もしくは暗証番号シールを探しましょう。
賃貸マンションでダイアル錠の郵便ポストの場合、契約時の書類に暗証番号が記載されていることが多いので、まず契約書の内容を確認します。
自室の玄関扉の近くや靴箱の内側、ブレーカー付近などに暗証番号シールが貼られている場合もあります。書類に記載がなければそちらをチェックしてみましょう。
持ち家の場合もダイアル錠の郵便ポストを購入したのであれば、暗証番号シールが同梱されている筈ですので、取扱説明書などを確認してみましょう。
メーカーの多くは紛失防止のため暗証番号シールを添付するための箇所を取扱説明書に設けていますので、そちらに貼り付けていないか確認してください。
メーカーや管理会社へ連絡する
上記2つの方法でも暗証番号がわからないときは、ダイアル錠を購入したメーカーに直接問い合わせるのがベストです。
問い合わせ方法は、メーカーによって異なりますが、基本的には電話やメールで行えます。(※賃貸物件にお住まいの方は、まず管理会社に相談してください)
ポストの取扱説明書およびメーカーサイトの「よくある質問」や「サポート」といったページに、解錠番号がわからなくなった時のお問い合わせ先が記載されています。
同時に、事前に調べておくべき情報も公表されていますので、確認しておきましょう。
多くのメーカーはポストの内側に「管理番号」などを記載したシールを貼っており、この管理番号とポストの品番などが必要な情報とされています。
また、個人での問い合わせであれ、管理会社を通しての問い合わせであれ、必ず本人確認があります。身分を証明できる書類も準備しておくと良いでしょう。
金庫のダイアル錠の開け方
金庫のダイアル錠はほかの鍵よりも頑丈で複雑になっており、トラブルが起こった場合、自力で解決するのは困難な傾向にあります。
ここでは、金庫のダイアル錠を解錠できないときの対処法を3つ紹介します。
解錠方法について再確認する
金庫を久しぶりに開けるとき、「暗証番号を覚えているのにダイアルの合わせ方を忘れてしまった」と気づくことも珍しくありません。
そのような場合は、まず金庫の取扱説明書を確認してみましょう。
また、郵便ポスト同様、必ずリセットを確実に行った後で金庫の暗証番号に合わせていく必要があります。
一般的に、金庫の暗証番号は4つ設定されていることが多いので、必ず4回以上回してリセットしてください。
金庫のダイアル錠は番号を合わせるだけでは解錠できません。暗証番号以外に回す回数や方向も合っている必要があります。
一般的な金庫は、羽根(ダイアルと連動している円盤)の数が多いほど回す数が増え、防犯性が上がります。
例えば、10-20-30-40 という解錠番号の金庫であれば、まず4回以上回してリセット、そこから右へ4回、左へ3回、右へ2回、再び左へ1回、というように番号に合わせて回す方向と回数が決まっているのです。
一方で、日本アイ・エス・ケイ(旧キング工業)などの金庫は「キングスーパーダイアル」がついており、右へ左へと1回ずつ回すだけで解錠できるようになっています。
要するに、キングスーパーダイアルがどうかで、ダイアル錠の回し方が変わってくるというわけです。
メーカーに連絡する
暗証番号を忘れてしまったうえに番号が記録された書類などもない場合は、金庫のメーカー元に問い合わせましょう。
その際には、金庫の品番や製造番号、身分証明書が必要です。暗証番号の照会が有料になっているケースも多く、目安として1,000~5,000円程度かかります。
製造元によっては本人確認書類や確認書の郵送も必要になり、費用がかかるだけではなく、時間も数日~7日前後かかります。
急を要する場合は出張費(緊急時のキャンセル以外)・見積費0円のキーレスキューサービスが駆け付けますので、お気軽にご連絡ください。
南京錠のダイアル錠の開け方
南京錠のダイアル錠はシンプルなので、金庫のように開け方を忘れてしまう、ということはないでしょう。
しかし、暗証番号をうっかり忘れてしまう場合もあります。
ここでは南京錠のダイアル錠の開け方や裏ワザを解説します。
ツルを引っ張りつつ解錠する
南京錠のダイアル錠の暗証番号を忘れてしまったときは、まず「0000」に合わせ、下1桁から順番にツルを引っ張りながらダイアルを回してみるのも方法の一つです。
ツルというのは、南京錠のU字になっている部分を指します。
もし、ツルが少し緩んだりダイアルが引っかかっているような感覚があったりしたときは、その番号が暗証番号である可能性が高いので、試してみましょう。
ダイアル式南京錠は、番号が揃うと障害物がなくなってシャフト(ツルの先)がスムーズに抜けるようになるため、正しい番号に当たったとき、シャフトが動きやすくなり、緩んだような動作を見せることがあります。
この方法は慣れるのにコツがいりますが、対策されていない南京錠であれば破壊せずに解錠ができます。
破壊してしまうと新しいものを購入しなければなりませんし、すぐに鍵をかけたいときは特に困ってしまいます。
そのため、まずは破壊をせずに開けられる可能性がある方法を試すほうが良いでしょう。
道具を使って壊す
基本的に、一般的な南京錠のダイアル錠は頑丈ではないため、スパナやハンマーを使ってツル部分を強引に破壊できます。
スパナを使う場合は2本用意し、テコの原理でツルを穴から外すことが可能です。
ハンマーの場合は、ツルを引っ張りながら南京錠の本体をハンマーでたたくことでツルを外れることがあります。また、ワイヤーカッターでツル部分を切断することも可能です。
ただし、南京錠のなかには破壊による開錠を防止する目的で超硬金属や焼入れ鉄を使用しているものもあるため、破壊そのものができない可能性もあります。
破壊によって開ける方法は、あくまでも最終手段で、行動後には新しい鍵の購入をしなければならないことが大前提です。
出かける前など、急いでいるときには新しい鍵を購入する時間がないことも多いので、破壊してしまったら新品を購入できるまで無施錠になることを覚悟しなくてはなりません。
南京錠の開け方については以下の記事でも詳しく解説しています。併せてご一読ください。
ダイアル式ロッカーの開け方
以下では、ダイアル式ロッカーの開け方や裏ワザについてご紹介します。
暗証番号を総当たりで試す
唯一、自分でダイアル式ロッカーを開ける裏ワザとしては、総当たりで番号を「0000」から試す方法が挙げられます。
もし、総当たりを実行する場合は暗証番号の桁数と仕様で判断することが大切です。
例えば、2つの数字の組み合わせが暗証番号になっている郵便ポストのダイアル錠であれば、総当たりをしても200通りを試すだけで済みます。
スムーズに進められれば、10分前後ですべてのパターンを試せるのでやってみるのもよいでしょう。
一方、暗証番号の組み合わせが3桁になっている南京錠のダイアル錠の場合は1,000通りあるので、時間がかかってしまいます。
個人差があるので一概にはいえませんが、1,000通りをすべて試し終わるまで30分前後必要です。
しかも、この30分前後というのは「運がよければ」という話ですので、場合によっては30分を超えることもあるでしょう。
また、00~99の2桁の数字を4つ組み合わせる金庫のダイアル錠の場合、1万通りものパターンがあるので、番号の総当たりをするには向きません。
すべてのパターンを試し終えるまで単純に考えても1ヶ月以上かかることになってしまいます。
管理会社に連絡する
施設や駅構内、賃貸住宅にあるダイアル式ロッカーが開かないときは、施設の担当者やロッカーの管理会社に確認しましょう。
ロッカーの周辺を確認すると連絡先が見つかるかもしれません。決して勝手に鍵屋を呼んで開ける、自力で無理やり開ける、といった行為はしないでください。
ロッカーの鍵が開かないときの対処法については以下の記事で詳しく解説しています。
ダイアル錠をリセットする方法
番号を合わせる前に、必ずリセットをしなければなりません。
リセットのために回す方向は、1つ目の番号を合わせるときに回す方向と同じです。
一般的な国産のダイアル錠であれば時計回りに2回以上、海外産のものであれば反時計回りに2回以上回すとリセットができます。
これらの方法を実行しても開かない場合は、ダイアルを回す方向・回数などを間違えていなかったかどうかを確認しましょう。
ダイアル錠が開かないときは信頼できる鍵屋に依頼しよう
自力でダイアル錠を開けられないときは鍵屋に依頼するのがおすすめです。ここでは、鍵屋に依頼するメリットと費用相場を紹介します。
ダイアル錠の開錠を鍵屋に依頼するメリット
できるだけ破壊せずに開けたいときはプロの技術がある鍵屋に依頼するのがおすすめです。
鍵屋であれば「故障しているのか」「暗証番号が間違っているのか」など原因の特定も正確にできます。
また、ダイアル錠を解除するまでの作業も迅速に行えるので、自力で番号の総当たりをするよりも時間がかかりません。
道具を使って自力で開けようとすると、最悪ダイアル錠自体も壊れてしまう可能性があります。また、やり方次第では怪我をしてしまう可能性もあるでしょう。
鍵屋に依頼すると費用がかかるのでためらってしまう人もいると思いますが、実際は鍵を壊すより時間も費用もかからないことが多いです。
以下の記事を参考に鍵業者を選ぶと、信頼できる鍵業者に出会うことができます。
ダイアル錠の開錠を鍵屋に依頼したときの費用相場
ダイヤル錠の開錠を鍵屋に依頼した際の費用相場は、27,000円~50,000円(税込)程度が目安です。
料金は鍵の構造や開錠の難易度によって異なりますので、必ず正確な見積りをとってもらいましょう。
また、別途出張費や見積費が加算されることもあるため、依頼時には事前に確認すると安心です。
費用相場については下記記事でも解説しています。併せてご覧ください。
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ダイアル錠のなかでも複雑なものは、自力で開けられない場合も少なくありません。
また、開け方は正しくてもリセットをし忘れている可能性があるので、再確認することが大切です。
番号を忘れてしまったときは、専門家に任せれば迅速に解決できます。
キーレスキューサービスなら、鍵を壊さずスピーディーかつ丁寧にダイアル錠を解錠できます。
出張費(緊急時のキャンセル以外)・見積費は無料、作業前にお見積書をご提示し、お客様に納得いただいてから作業に入ります。
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