マスターキーの仕組みとは?意外と正確に理解されていないシステムを解説

マスターキーの仕組みとは?意外と正確に理解されていないシステムを解説

ご依頼はフリーダイヤルにお電話を!

0120-201-545

  • 受け付け時間 8:00~23:00
  • 年中無休で現場に急行!
main_tell

マスターキーの仕組みとは?意外と正確に理解されていないシステムを解説

更新日:2024/04/16
メインビジュアル

この記事でわかること

  • マスターキーが意味する「鍵」
  • 元鍵・純正キー・合鍵・スペアキーの違い
  • マスターキーの種類
  • マスターキーの仕組み
  • マスターキーの取扱いについて
  • マスターキーに似たシステム
  • 車やバイクのマスターキーとサブキー
金城 甫(きんじょう はじめ)

記事監修者

名前:金城 甫(きんじょう はじめ)役職:マネージャー

これまで4,000件以上の鍵トラブルを解決してきたベテラン鍵職人。“お客様に寄り添った接客”をモットーに、日々現場に駆けつけている。

マスターキーと聞いて、皆さんはどんな鍵を思い浮かべますか?
シリンダーについてくる、3本の子鍵でしょうか?
それとも、賃貸物件を借りたときに大家さんから渡される子鍵でしょうか?
或いは、ホテルの従業員などが持っている、客室を開けられる鍵でしょうか?

今回は業界外には意外と正確に知られていない「マスターキー」のことについて解説していきます。日常生活ではあまり馴染みのないものですが、よく遭遇する職業の方は仕組みや取り扱いについて知っておくことが大事です。

残念ながらマスターキーの複製や手配に関しては出張鍵屋に出番はありません。しかし、通常の鍵交換はいつでもご依頼いただけます。新しいシリンダーのオリジナルキーの数が足りない場合は、追加で作成することも可能ですので、気軽にお申し付けください。

そもそもマスターキーってなに?

マスターキーとは、1つのマスターキーシステムの中の複数(または全て)の錠前を解錠できる鍵(キー)を意味します。

マスターキーシステム
美和ロック総合カタログより

マスターキーシステムでは複数の異なる錠前によって成り立つ1グループがあり、そのグループ内の全ての錠前を施解錠できる「別の1本の鍵」がマスターキーです。

システムの構造を鑑みると「親鍵」という訳が最もしっくりとくるものかもしれません。

我々がよく差し込む側の鍵を他の鍵と区別するために「子鍵」と呼びますが、この「子鍵」には親鍵に対する子鍵という意味があったりもします。

要するにマスターキーシステムの中にある複数の異なる錠前に対応した単独の鍵が「子鍵」です。

ホテルなどで「鍵持たずに外に出てしまい締め出されてしまった。職員に連絡してマスターキーで解錠して貰おう」といった話を聞くことがあるかもしれませんが、ホテルや複数のテナントを抱える商業施設など、大規模な建物、ビルなどで作成されることが多いキーシステムです。

「元鍵」のことではない

賃貸物件で新しい生活を始めた人は「マスターキーって大家さんから貰った鍵のことじゃないの?」とお思いかもしれません。

また「マスターキーってシリンダーについてきたメーカー純正の鍵じゃないの?」と思っている方もおられるかもしれません。

単に関西と関東で「合鍵」の呼び方が違うという説もあります。

これらメーカー製の子鍵は「元鍵」或いは「本鍵」と言い、鍵の世界ではよく「オリジナルキー」と呼びます。

オリジナルキーはメーカーが新しいシリンダーにつけている子鍵で、多くの場合3本ついてきます。

GOAL V18のオリジナルキー
メーカー名・ロゴが表、裏は鍵番号

賃貸物件を借りると、このオリジナルキー3本全てを大家さんが渡してくれるか、3本のうち1本か2本を渡されるかのどちらかであることが多いです。

素材は洋白という銅合金(厳密には銅・ニッケル・亜鉛)で、加工性に優れている割に海水や酸に対しても耐食性をもち、丈夫で熱にも強い素材です。銅合金ですので赤錆が出ることもありませんし、よほどのことがない限り銀色のままです。
※銅なので緑青が発生することはあります。

キーヘッドにはシリンダーのメーカーロゴと、「鍵番号」と呼ばれる複数の英数が刻印されています。オリジナルキーであっても、防犯性能の高いものは鍵番号が刻印されていないこともありますが、メーカーロゴは必ず刻印されています。

このオリジナルキーを元に街の合鍵屋さんやホームセンターで作成して貰うのが「合鍵」で、ブランクキーという、オリジナルキーに近い形の、鍵足に刻みや凹みのないものから切削して作られます。

最近はメーカーに直接オリジナルキーの「合鍵」作成を発注できるところもありますが、メーカーが作るものは純正キーと呼ばれることもあります。メーカーが作る場合は素材もオリジナルキーと同じ洋白です。

ブランクキーから作成する合鍵はキーマシンで切削するため、素材が洋白より柔らかい真鍮(黄銅)であることが多く、変形しやすいという特徴があります。

また、キーヘッドには勿論メーカーロゴや鍵番号の刻印はありません。代わりにGTSGSSなど、ブランクキーのブランドロゴや商品番号が刻印されています。

GTSなどは何の略? 合鍵によく見られるGTS,GSSといったロゴはブランクキーを製造している後藤製作所の社名から来ています。後藤製作所ホームページによると、GTSはGoTo Seisaku Syo のGTS、GSSはGoto Seisaku Syo のGSS、といった具合に全て社名がベースになっているとのことです。

スペアキーとは?

「じゃあスペアキーって何のことを指すの?」と首を傾げた方もおられるでしょう。

厳密にはスペアキーはその言葉が意味するように「予備(スペア)」の子鍵のことです。

ですので、複数あるオリジナルキーで未使用のものもスペアキーですし、オリジナルキーの予備として作った合鍵も、使用せず予備として扱っているのならスペアキーのひとつになります。

また、英語の「スペア」には「替えの」「代替の」という意味もあるため、紛失したときなどに使用するために準備してある代替の子鍵、と考えることもできます。

マスターキーの仕組み

マスターキーシステムでは、いくつかの錠前を1つのグループとして扱います。

通常、このグループはマンション1棟であったり、1つの商業施設やビルだったりします。

マスターキーシステムが組まれていることで有名なホテルを例にとってみましょう。ホテルの客室に設置された錠前全てが1つのマスターキーシステムグループに属しています。

そしてこれらの錠前を全て開け閉めできる鍵がマスターキーです。

では、なぜマスターキー1本で全ての錠前を開けることができるのでしょうか。マスターキーという鍵には何か特殊な構造があるのでしょうか?

違うのはシリンダー内のタンブラー

実のところ、トリックは差し込む側の鍵(キー)ではなく、シリンダー側にあります。

最もシンプルなピンシリンダー錠を例に見ていきましょう。ピンシリンダーの内部構造は、内筒と外筒、そして内筒にある1列に並んだ複数(だいたい6本から7本)のピンタンブラーです。

ピンタンブラーは細かく言うとバネ、ドライバーピンキーピンに分かれていて、正しい鍵が差し込まれない限り、内筒が回転しないようにドライバーピンが外筒側へと飛び出ています。シリンダー錠のタンブラーを「障害物」と訳すのはこのためで、タンブラーはピンであれディスクであれ、正しい鍵が入らない限り、内筒の回転を邪魔する「障害物」となっているわけです。

ピンシリンダー施錠時
ドライバーピンが邪魔で内筒が回転しない

ピンシリンダー錠に正しい鍵が入ると、キーピンが持ち上げられ、ドライバーピンとの境目(切れ込み部分)が内筒と外筒の境界と合います。この切れ込み部分が正しい位置で揃うことを「シアラインが合う」などと言います。こうなると、邪魔な物がなくなって内筒が回転するようになります。

ピンシリンダー錠解錠時
シアラインが揃うと内筒が回転する

マスターキーが設定されたシリンダーは、このドライバーピンにもう一つ「マスターピン」というものが入っています。要するに、シアラインに合う切れ込みが2つある状態です。

ピンシリンダーwithマスターピン
マスターピンは複数ある場合も

切れ込みが2つ以上あると、違う形のカギ山を持つ鍵に対応するようになります。部屋の持ち主の鍵と、マスターキーどちらでも開くというのは、シアラインに合う切れ込みが通常の数よりたくさん設定されている、ということなのです。

ですので、マスターキーといえどピンシリンダー錠に設定されたものであれば、他のピンシリンダー錠用の子鍵と変わらない、鍵足の片側だけにギザギザがある「刻みキー」です。

勿論、合鍵屋での複製も可能ですし、それがマスターキーだと知らなければ誰もが「普通の鍵」だと思うでしょう。マスターキーと言うと差し込む側に特殊な加工がされているように感じますが、特殊な加工が施されているのはシリンダー側なのです。

マスターキーの種類

マスターキーシステムには更に複雑なキーシステムもあり、不動産の管理などに活用されています。

特に複数のテナントが入るビルや、テナント階と分譲階に分かれているビルなどでは1グループのキーシステムでは足りないことが多いため、複数のグループを作成し、これをまた別の1本の鍵で施解錠できるようにする、といったシステムが作られます。

マスターキー以上のキーシステムを見てみましょう。

グランドマスターキー

グランドマスターキー
美和ロック総合カタログより

グランドマスターキーは2つのマスターキーシステムどちらの錠前も開けることができる鍵があるシステムです。

ビル内のテナントフロアと住居フロアそれぞれにマスターキーA(グループA)とマスターキーBが設定されているとします。マスターキーAはAグループ内の全ての錠前を開けることができますが、Bグループのものは開けられません。

ここにグランドマスターキーシステムを導入すると、グランドマスターキーでAグループ、Bグループ双方に属する錠前を操作することができるようになります。

ビルの中で複数の管理区分を設定していても、グランドマスターキーシステムを設定していればオーナーはグランドマスターキー1本で全ての区分に出入りすることができます。

ビルの警備用などにも便利なキープランです。

グレートグランドマスターキー

グレートグランドマスターキーシステム
美和ロック総合カタログより

グレートグランドマスターキーは、グランドマスターキーを設定した複数のグループに属する錠前すべてを操作できる別の1本の鍵です。

グランドマスターキーシステムを設定したビルを複数管理していて、全てのグランドマスターキーグループにアクセスしたい場合に便利です。

マルチ/クロスマスターキー

マルチマスターキーシステム
美和ロック総合カタログより

異なる管理区分が交差する扉のシリンダーを両方のマスターキーで操作できるようにしたシステムです。

例えばテナントフロアと住居フロアにマスターキーが設定されていて、どちらのマスターキーでも操作したい警備室の錠前があればそれが「マルチされる方」ということになります。

マルチマスターキー、クロスマスターキーどちらの名称も同じシステムを指しますが、マルチマスターキーは美和ロックだけが使用している名称です。

マスターキーの取り扱い注意点

マスターキーはこのようにたくさんの錠前を1本の子鍵で施解錠できてしまうため、貸し出しや使用時には十分な注意が必要になります。

紛失してしまうと大問題ですし、丈夫にできてはいるものの、破損してしまうこともあるかもしれません。

ここではマスターキーの管理方法や、紛失したときの対処方法を見ていきます。

マスターキーは厳重な管理が必要

マスターキーの不正複製などが起これば、大規模な犯罪につながる危険性があります。

なにせ建物内の複数の錠前を開けることができるわけですから、マスターキーを持っていれば気づかれないようにいくつもの部屋に窃盗に入ることも可能です。

また、窃盗だけならまだしも、殺人などが起こる可能性もゼロではありません。

このため、マスターキーの取り扱いには厳重な注意が必要で、簡単に持ち出せるようになっていてはいけないというのが通念です。

ビルの設備警備を担当している警備会社は、クライアントからたくさんの鍵を預かると言います。巡回などで鍵を借りていく際には管理台帳に必ずいつ、何本の鍵を誰が借りたのか、といったことを記録し、返却時にまた記録する、ということを行っていると言います。

管理台帳がない場合、業者などに貸し出す際には借用書を発行しておくなど、様々な方法で「鍵の在り処」がわかるようにしておくべきでしょう。

マスターキーの取り扱いに注意が必要なのは、単に複数の錠前を1本の鍵で開けられるから、というだけでなく、マスターキーが他の子鍵と何ら変わることがないから、という理由もあるでしょう。

先述の通り、マスターキーという名称は大仰ですが、子鍵そのものは他の単独キーの子鍵と変わりありません。オリジナルのマスターキーに何かがあっては大変なので、それこそ複製された合鍵を使っている、ということも多いと思います。

複製された合鍵は、摩耗しやすいですし、乱暴に扱うと変形してしまいます。物理的にも大事に扱う必要があります。

マスターキーを紛失してしまったときの対処法

マスターキーであろうと戸建ての家の鍵であろうと、紛失してしまったことに気づいてからやることは同じで、まずよく探し、探しても見つからなければ警察に遺失届を出します。

マスターキーの場合、職場の鍵であったり、職場で大家から借りていてる鍵である可能性もありますが、そのような場合は即座に報告をしましょう。

どんなことがあっても、複製を作っておいてごまかそうとしたりしないようにして下さい。

マスターキーを紛失してしまうと、マスターキーシステムの中にある錠前すべてのシリンダーを新しいものを交換する必要が出てくるため、費用的に甚大な被害が出ます。2019年に成田空港の一般客が入れない区域でグランドマスターキーがなくなってた、という事故がありましたが、鍵が見つからないということで成田国際空港は区域内の錠前の交換をしたそうです。

鍵メーカーも、防犯上の懸念から簡単にマスターキーの合鍵を作成してくれません。無論、オンラインでの申し込みはできません。

もし追加のマスターキーが必要になった場合は、各社が求める形式の念書を用意する必要があるため、基本的にはサービス代行店などに連絡をしましょう。

いずれにせよ、職場で使用しているマスターキーなどを紛失したり破損した場合は、正直に上司に報告し、指示を仰ぐようにして下さい。

賠償責任など、交換が必要な錠前全部の費用を請求されたりすることは、法的にも恐らくないと思われますので、下手にごまかすようなことはせず、気付いたときにすぐ報告しましょう。

マスターキーに似たキーシステム

ある意味、鍵メーカーが設計できるキーシステムのうちに入るのですが、厳密にマスターキーシステムの派生かどうかというと怪しいと感じるものをこちらに集めました。

これらの特殊なシリンダーも、マスターキーの鍵と同じで「シリンダー側」にトリックがあります。

逆マスターの鍵

逆マスターキーシステム
美和ロック総合カタログより

逆マスターの鍵は別名メーゾン・マスターキー・システムとも呼ばれますが、端的に説明すると、1つの鍵で複数の錠前を開けるマスターキーの「逆」で、たくさんの子鍵で1つの錠前を施解錠するシステムになります。

抽象的に説明するとわかりにくいですが、マンションなどで部屋とエントランスの鍵が同じ子鍵で開く場合、逆マスターの鍵が組まれている、と言います。

このようなエントランスがあるマンションの場合、区分所有者全員が持つ子鍵が、ひとつのエントランスを開けることができる子鍵ということになります。

マスターキーシステム同様、逆マスターキー・システムを導入したい場合は、マンションにいくつの専有部分があって、どの共用部分を住民が開けられるようにするのか、といった設計を元にメーカーに特注でシリンダーを作って貰う必要があります。

子鍵の紛失などで、区分所有者が新しいシリンダーに交換したいときは、新しいシリンダーをメーカーに製造して貰う必要がありますが、納期が1ヶ月ほどかかります。

同一キー

同一キーシステム
美和ロック総合カタログより

同一キーシステムは、複数の錠前をひとつの子鍵で操作できるキーシステムです。よくあるのが最近、玄関に多い上下にシリンダーがついたプッシュプル錠です。だいたいどのプッシュプル錠も、ひとつの子鍵で開けられるようになっていますが、これはシリンダーを同一に組んでいるからです。

このため、リクシルなどのドアメーカーでは、オンラインショップで各種ドアに対応した交換用シリンダーが購入できますが、すべてシリンダーが2つセットになっています。

同じ子鍵で開くということは、シリンダーの構造が同じものが2つ付いていると考えると良いでしょう。よって、子鍵を盗まれたりして悪用されると、簡単にどちらも開けることができてしまいます。

防犯性能的には、違う子鍵で開けられる錠前が2つ付いている方が不正侵入に強いと言えます。

コンストラクションキー

コンストラクションキーシステム

コンストラクションキーは新築住宅やリフォーム時に、作業員が使用する鍵です。

マスターキーと似ていて、コンストラクションキーでどの錠前にもアクセスすることが可能です。

工事が終わったら、日常の施解錠に使いたい鍵や、マスターキーなどを挿入し、コンストラクションキーを無効にします。

そうすることで、作業員やコンストラクションキーを所持していた人は物件に立ち入れなくなるという仕組みです。

チェンジキー

LBシリンダー可変操作方法
美和ロック総合カタログより

チェンジキーは特定のシリンダーに備わっているメカニズムで、ニュートラルキーを入れたあとに新しいキーを入れると、以前の子鍵が無効化されるというものです。

美和ロックのLBシリンダーや、オプナスのメモリスなどに備わっており、どちらも主に不動産用(賃貸住宅)のシリンダーとなります。

賃貸物件などで、借主が子鍵を紛失したときや、新しい入居者を迎える際のシリンダー交換が不要になるため、コスト削減が期待できるシリンダーとなっています。

スケルトンキー

スケルトンキーがマスターキーシステムと関係があるかというと、厳密にはないのですが、類語として出てくることがあるので説明しておきます。

スケルトンキーは非常に単純なデザインの鍵で、今ではアンティークアクセサリのひとつとして人気があります。円筒状の軸の先端に小さく平坦な矩形状の歯(合い形)がついている、あれです。

スケルトンキー

要するに、ウォード錠の子鍵なわけですが、ウォード錠にはどんなものでも鍵穴に嵌まりさえすれば解錠できてしまう、という弱点があります。

ですので、正しい鍵より小さい寸法のスケルトンキーは複数のウォード錠を開けてしまう、という意味で「マスターキー」の類義語となっているわけです。

ただ今では「スケルトンキー」という言葉は「合鍵」の意味で使われることが多いようです。

車やバイクの「マスターキー」

一時期のトヨタおよびレクサスの車、そしてヤマハやカワサキのバイクの鍵には「マスターキーとサブキー」というシステムがあります。

乗り物用のマスターキーには今回説明したような複数の錠を操作できる、といった機能はありませんが、自動車の場合、車両にある全ての扉の開け閉めができるのはマスターキーだけです。

アルファード10系前期のマスターキー
アルファード10系前期のマスターキー
サブキーは灰色のキーシェルで一回りほど小さいです

サブキーはスペアキーのようなものなのですが、複製ができない、トランクを開けるボタンがない、といった機能制限があります。

もともと、ホテルなどで第三者に車両を預けなくてはいけない場面で使うことなどが想定されているような鍵で、不正複製や、トランクから物を盗まれたりする可能性を排除するためのものです。

サブキーから複製ができないという不便さのためか、現在のトヨタやレクサスの鍵にマスターキー、サブキーの区別はありません。

バイクはマスターキーが赤いことから「赤キー・黒キー」という名称が使用されることが多いようです。

ヤマハの鍵(赤キーと黒キー)
YAMAHA DragStar 400(XVS400)取扱説明書より

自動車同様、マスターキーにはイモビライザーのデータが入っており、これがないとサブキーをイモビライザーユニットに登録できません。要するに、スペアキーの作成をするためには必ず赤キーが必要となります。

運転中に赤キーに何かあったら高額な交換費用が必要になるため、取扱説明書には必ず黒キーを乗車用として使用するよう、指示があります。

マスターキーを紛失してディーラーへ行くと、コンピュータ交換ということでかなり高額な見積書を頂くことになりますが、サブキーからスペアキーを作成できる鍵屋では、サブキーをマスターキーとして登録することが可能です。

このため、マスターキーや赤キーを紛失してしまった場合は、サブキーからの作成ができる鍵屋に依頼した方が安くトラブル解決できると言えます。

鍵のことならキーレスキューサービスへ

マスターキーについて、鍵業界での意味やキーシステムというものについて今回は説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。

普段の生活ではなかなかマスターキーに出会うこともありませんので、目にすることもない鍵かもしれませんが、外見的には「特殊」な部分はなく、ほかの子鍵と何ら変わらないということに驚いた方もおられるかもしれません。

我々鍵屋がよく組ませて頂く同一キーにしても、いじるのはシリンダー側で、子鍵はそのまま普通の鍵です。同一キーはメーカーや種類が同じシリンダーであれば組むことができます。

1本の鍵で開け閉めできるようにしたい、とお考えの場合は、鍵交換の際にスタッフに遠慮なくお申し付けください。

その他、さまざまな鍵のお困りごとやお悩みは、ぜひキーレスキューサービスにご相談下さい。キーレスキューサービスではお見積りや出張費は無料です。また、ご都合の良い日時にご予約頂くことも可能です。気軽にお電話下さい。

Copyright©鍵開けや鍵交換、鍵紛失トラブルなら鍵屋キーレスキューサービスへ,All rights Reserved.

topへ戻る

メールで問い合わせる