合鍵はホームセンターで作れる?店ごとの違いと断られたときの選び方
この記事でわかること
- ホームセンターで作れる鍵と断られやすい鍵の見分け方
- チェーンによって合鍵の扱いが違うこと
- 行く前に確かめておく3つ
- 断られたときの選び方

記事監修者
名前:金城 甫(きんじょう はじめ)役職:マネージャー
これまで4,000件以上の鍵トラブルを解決してきたベテラン鍵職人。“お客様に寄り添った接客”をモットーに、日々現場に駆けつけている。
「近所のホームセンターで、合鍵を作ってもらおう」
買い物のついでに寄れて、その場で受け取れる。合鍵を作る場所として、まず思い浮かぶのがホームセンターです。
ただ、行ってから「この鍵は作れません」と言われて帰ってきた、という相談を受けることがあります。理由は2つあります。鍵の種類によって作れないものがあることと、チェーンによってそもそも合鍵の扱いが違うことです。
この記事では、鍵屋が現場で見ている順番で整理します。まず作れる鍵と作れない鍵を分け、次にチェーンごとの違いを見て、行く前に確かめることと、断られたときの選び方までをまとめます。

ホームセンターで合鍵は作れるのか
作れます。ただし、どの鍵でも作れるわけではありません。
ホームセンターの合鍵作成は、あらかじめ用意してある材料の鍵を、持ち込んだ鍵と同じ形に削る作業です。この材料を「ブランクキー」と呼びます。上の写真で金網に掛かっているものがそれです。なお、合鍵は「スペアキー」、合鍵を作ることは「鍵の複製」とも呼ばれます。呼び方が違うだけで、指しているものは同じです。
つまり、自分の鍵に合うブランクキーが店にあり、その形を削れる機械があるかどうかで決まります。鍵が特殊になるほど、どちらも用意されにくくなります。
ギザギザの形をした一般的な鍵は作りやすい
側面がギザギザに削られた鍵を「刻みキー」と呼びます。古くからある形で、材料も機械も広く出回っています。
室内のドア、物置、机の引き出しなど、防犯性をそれほど求めない場所の鍵はこの形が使われます。玄関でも、築年数が古い住宅では刻みキーのことがあります。
この形であれば、合鍵作成を受けている店で対応できる範囲に入ります。
防犯性の高い鍵は断られることがある
一方で、鍵の表面に丸いくぼみが並んでいる「ディンプルキー」は、扱いが分かれます。

くぼみの深さと位置で解錠する仕組みで、刻みキーより複雑です。削る精度が必要になるため、対応できる機械を置いていない店では受けられません。
さらに、メーカーが合鍵の作成先を限っている「登録制の鍵」もあります。これは店の設備の問題ではなく、メーカーの決まりとして、店頭でその場で削ることはできません。
チェーンによってそもそも合鍵の扱いが違う
ここが見落とされやすいところです。「ホームセンターなら合鍵が作れる」とひとくくりにされがちですが、チェーンによって案内の仕方が違います。近いからという理由だけで店を選ぶと、行ってから受けていないと分かることがあります。
各社の公式サイトを1社ずつ確かめました(2026年8月時点)。
公式にサービスとして案内している会社がある
コーナンは、公式サイトの店舗サービスの一覧に「合鍵作成」を有料のサービスとして載せています。店で受けていることが、公式に明示されている形です。
こうした会社であれば、少なくとも「そのサービス自体はある」ことを確かめたうえで行けます。
店内のテナントが受けている場合がある
DCMは、公式サイトの店舗サービスの一覧に、店内に入っているテナントの案内として合鍵作成を載せています。ホームセンター自身ではなく、店の中の別の事業者が受けている形です。
この場合、そのテナントが入っている店舗と、入っていない店舗があります。同じチェーンでも店によって変わるため、行く前の確認がより大事になります。
公式の案内に見当たらない会社もある
カインズ、ビバホーム、コメリは、公式サイトの店舗サービスの案内を見た範囲では、合鍵作成の記載が見当たりませんでした。
これは「やっていない」という意味ではありません。 公式サイトに載せていないだけで、店頭では受けている場合があります。
ただ、公式に案内がある会社と、そうでない会社があるという事実は、行く前に知っておく価値があります。確実なのは、行こうとしている店に直接聞くことです。
各チェーンでの実際の扱いは、コーナンで合鍵作成は可能?値段や時間、注意点とカインズで合鍵を作る前に知りたいポイントにまとめています。
ホームセンターで断られやすいのはどんなときか
断られやすいのには、いくつかの型があります。理由が分かると、自分の場合が当てはまるかどうかを判断しやすくなります。
ディンプルキーは対応が分かれる
表面に丸いくぼみが並んだ鍵です。

刻みキーが側面の凹凸だけで解錠するのに対し、ディンプルキーはくぼみの深さと位置の組み合わせで解錠します。削る箇所が増え、求められる精度も上がります。
そのため、専用の機械がある店では受けられますが、置いていない店では断られます。同じチェーンでも店舗によって設備が違うことがあります。
費用の目安はディンプルキーの合鍵作成にかかる費用にまとめました。
登録制の鍵はカードがないと作れない
鍵を買ったときに、番号の書かれたカードが付いてくるものがあります。これは「登録制」の鍵で、メーカーに登録された窓口でしか合鍵を作れません。
持ち主以外が勝手に複製できないようにするための仕組みです。設備の問題ではないため、機械のある店に持ち込んでも、その場で削ってもらうことはできません。
作るには、カードを添えてメーカーに注文する形になります。その注文の受付をしてくれる店舗もありますが、対応は店によって変わります。「作れますか」ではなく「メーカーへの注文を受けてもらえますか」と聞いてください。
車やバイクの鍵は電子部品が入っていると対応が限られる
頭の部分が樹脂で大きく作られている車やバイクの鍵には、電子部品が組み込まれていることがあります。
キーを差した状態で、車側と鍵側が通信して初めてエンジンがかかる仕組みで、形を同じに削っただけでは動きません。
電子部品まで写し取る機械を置いている店舗は限られます。ディーラーか、対応できる専門の業者への依頼になることがあります。ここも店によって変わるため、電話で確かめてください。
合鍵から合鍵は断られることがある
手元にあるのが、すでに作った合鍵しかないという場合があります。
合鍵は元の鍵を削って作るため、わずかな誤差が生じます。その合鍵をもとにさらに削ると、誤差が重なります。できあがった鍵が回りにくくなることがあるため、断る店があります。
元の鍵が見当たらないときの作り方は、元鍵なしで合鍵は作れる?にまとめています。
物置やスーツケースの鍵は作れるのか
家の鍵ではない鍵を持ち込む場合、家の鍵とは事情が変わります。
物置や机の鍵は番号から取り寄せになる
物置、ロッカー、机の引き出しの鍵は、鍵そのものが小さく、形も簡素です。
これらの鍵には、頭の部分や鍵穴の周りに番号が刻まれていることがあります。メーカーはこの番号で鍵を管理しているため、番号が読めれば、同じ鍵を注文できることがあります。
ただし、その場で削って作るのではなく、メーカーに注文して取り寄せる形になります。番号の付け方も、注文を受けているかどうかもメーカーによって違うため、番号が読めれば必ず頼めるとは限りません。店で受け付けてもらえるか、自分で注文するかも店によって変わります。
スーツケースの鍵は取り扱いが分かれる
スーツケースの鍵は、本体に組み込まれた小さな錠前の鍵です。
とくに海外へ行くスーツケースには、検査のために職員が開けられる仕組み(TSAロック)が付いていることがあります。この仕組みの鍵は、一般の店では扱いにくいものです。
物置と同じく、本体の番号からメーカーに注文する形になります。ただし、暗証番号だけで開けるタイプなど、そもそも利用者向けの鍵を出していない製品もあります。持ち込む前に、鍵や本体に番号が刻まれていないかを見て、取扱説明書やメーカーの案内を確かめてください。
いくらかかってどれくらい待つのか
金額と時間は、鍵の種類と店によって変わります。ここでは決まり方と、確かめ方を書きます。
値段は鍵の種類と店で変わる
値段を左右するのは、主に3つです。
ひとつは材料になるブランクキーの値段です。刻みキーの材料は広く流通していますが、ディンプルキーの材料は種類が限られ、値が張ります。
ふたつめは削る手間です。くぼみの数が増えるほど、機械にかける時間も、確認の手間も増えます。
みっつめは店の設定です。同じチェーンでも店舗ごとに違うことがあります。
各社の公式サイトには、合鍵の料金は掲示されていません。金額を知りたいときは、行こうとしている店に直接聞くのが確実です。
その場で終わるものと取り寄せになるものがある
刻みキーのように材料が店にあるものは、削る作業自体は短時間で終わります。買い物のあいだに受け取れることもあります。
一方、材料が店に無い鍵、番号から注文する鍵、メーカーに登録が必要な鍵は、取り寄せになります。この場合は日数がかかります。
その場で持ち帰りたいのか、待てるのかで、行く前に確かめておく内容が変わります。
行く前に確かめておくことは何か
ここまでの話をまとめると、行ってから断られるかどうかは、出かける前にほぼ分かります。
鍵の頭にある刻印と溝の形を見る
まず、手元の鍵を見てください。
頭の平らな部分に、メーカー名や英数字が刻まれていることがあります。これが鍵の品番です。小さくて読みにくいときは、スマートフォンで撮って拡大すると読めることがあります。
あわせて、側面がギザギザなのか、表面に丸いくぼみが並んでいるのかを見ます。ここまでで、自分の鍵がどの種類かはおおよそ分かります。
店に電話してその鍵が作れるかを聞く
品番と種類が分かったら、行こうとしている店に電話をします。
このとき、「合鍵を作れますか」と聞くと「作れます」と返ってくることがあります。聞きたいのは「この鍵を作れますか」です。 読み取った品番と、ギザギザかくぼみかを伝えてください。
同時に、値段とかかる時間、取り寄せになるかどうかも聞いておくと、行ってからの食い違いがなくなります。
元鍵と身分証を持っていく
持っていくのは、合鍵ではなく元の鍵です。手元にあるのが合鍵しかないときは、その旨を電話で伝えてください。
あわせて、身分証を求められることがあります。防犯上の確認で、店によって扱いが違います。
登録制の鍵の付属カードは、店頭で削ってもらうためのものではありません。 メーカーに注文するときに要るものなので、店に持っていけば作れる、とは考えないでください。
もうひとつ、借りている住まいの鍵を増やす場合は、先に管理会社か貸主に確認してください。 契約や管理規約で、合鍵を作ることに承諾が必要とされていることがあります。退去のときに問題になることを避けられます。
断られたらどうすればよいのか
その場で断られても、方法はいくつかあります。急いでいるかどうかで選び方が変わります。
別のチェーンや店舗を当たる
ここまで見てきたとおり、扱いは店によって違います。機械の有無も、テナントが入っているかも、店舗ごとに変わります。
同じチェーンの別の店舗で受けられることもあります。ただ、また行って断られると往復が無駄になるため、電話で確かめてから動いてください。
メーカーに純正を注文する
鍵の品番が読めるなら、メーカーに純正の鍵を注文する方法があります。登録制の鍵は、そもそもこの方法になります。
削って作るのではなく、メーカーが新しく作ったものが届くため、精度の心配がありません。そのかわり、届くまでに日数がかかります。今すぐ必要な場合には向きません。
その場で作れる鍵屋に頼む
今日中に鍵が要る場合は、出張の鍵屋という選択肢があります。
鍵屋は、ホームセンターが置いていない種類の材料と機械を持っています。店に持ち込むのではなく、来てもらってその場で作る形です。
断られた店の駐車場でも、自宅でも、いま居る場所に来てもらえます。 別の店を探して回り直す必要がありません。
登録制の鍵のようにメーカーの決まりで作れないものはありますが、「ホームセンターで断られた」という理由であれば、作れることがあります。鍵の写真を撮って、そのままご相談ください。
ホームセンターと鍵屋をどう使い分けるか
どちらが良いというより、急ぎかどうかと、鍵の種類で分かれます。
刻みキーの予備を1本増やしたい、といった場合は、ホームセンターが手軽です。買い物のついでに寄れて、材料があればその場で受け取れます。急いでおらず、鍵が一般的な形であれば、わざわざ鍵屋を呼ぶ必要はありません。
一方、ディンプルキーで店に断られた、鍵が1本しかなくて出かけられない、今日中に必要といった場合は、鍵屋が向きます。出張であれば、こちらから出向く必要がありません。作れるかどうかを電話で判断できるので、往復が無駄になることもありません。
まとめ
ホームセンターで合鍵は作れますが、どの鍵でも作れるわけではありません。側面がギザギザの刻みキーは対応できる範囲に入り、表面にくぼみが並ぶディンプルキーは店によって分かれ、登録制の鍵と電子部品の入った車の鍵は店頭で削ってもらえません。
見落とされやすいのが、チェーンによって扱いが違うことです。公式サイトに合鍵作成を案内している会社もあれば、店内のテナントが受けている会社、公式の案内が見当たらない会社もあります。同じチェーンでも、店舗によって設備が違います。
だからこそ、出かける前の確認が効きます。鍵の頭の刻印と側面の形を見て種類と品番を控え、行こうとしている店に「この鍵を作れますか」と電話で聞き、元鍵と身分証を持っていく。この3つで、行ってから断られる可能性を下げられます。
断られたときは、別の店舗を当たる、メーカーに純正を注文する、その場で作れる鍵屋に頼む、の3つから選べます。急いでいないならメーカー注文が確実で、今日中に必要なら出張の鍵屋が早いという分かれ方です。手元の鍵の写真を撮ってご相談いただければ、作れるかどうかをその場でお伝えできます。










