玄関の鍵をキーレスに交換するにはいくらかかる?費用相場や種類を解説!

この記事でわかること
- キーレス錠の種類
- キーレス錠に交換する際の費用相場
- キーレス錠のメリット・デメリット
- おすすめのメカニカルキーレス錠

記事監修者
名前:金城 甫(きんじょう はじめ)役職:マネージャー
これまで4,000件以上の鍵トラブルを解決してきたベテラン鍵職人。“お客様に寄り添った接客”をモットーに、日々現場に駆けつけている。
「玄関の防犯性を高めたい」「子鍵をよく紛失してしまうのでなるべく持ち歩きたくない」とお考えではありませんか?
そんな方は玄関の鍵をキーレス錠に交換することをおすすめします。キーレス錠に交換すれば、鍵穴がないためピッキング対策になり、子鍵を持ち歩く必要もなくなるため、利便性と防犯性を高めることができます。
そこで本記事では、キーレス錠について解説したうえで、電池や電気を使用しない暗証番号タイプのメカニカルキーレス錠について詳しく解説します。
目次
どんな鍵トラブルでお困りですか?
今すぐ頼みたい方はこちら 0120-201-545
キーレス錠とは
キーレス錠(キーレスキーとも言います)とは物理的な子鍵を使用せずに、カードキーや暗証番号、指紋認証などで施解錠が可能なシステムのことです。近年では自宅の玄関を初め、マンションの共用部、オフィスなど、さまざまな場所で導入されています。
キーレス錠の種類や交換するときの費用相場
キーレス錠には複数のタイプがあり、それぞれに特徴や利便性が異なります。交換の費用相場は以下の通りです。
種類 | 費用相場 |
暗証番号式 | 作業代¥11,000~(税込)+部品代¥10,000~30,000(税込) |
カードキー式 | 作業代¥11,000~(税込)+部品代¥20,000~50,000(税込) |
リモコンキー式 | 作業代¥11,000~(税込)+部品代¥30,000~80,000(税込) |
スマートロック式 | 作業代¥11,000~(税込)+部品代¥12,000~40,000(税込) |
生体認証式 | 作業代¥11,000~(税込)+部品代¥20,000~100,000円以上(税込) |
それぞれのキーレス錠について、解説していきます。
暗証番号式

テンキーやタッチパネルを用いて、あらかじめ設定した暗証番号を入力することでドアを解錠するタイプ。最もスタンダードで導入例の多いキーレス錠の一つです。シンプルな構造ながら、確実に施解錠ができる利便性の高さが魅力です。
注意点:番号が漏れると不正アクセスのリスクがあるため、番号は定期的に変更するのが望ましいです。また、のぞき見防止や、指の跡による推測を防ぐ工夫も必要です。万が一のために非常用の物理キーを備えているタイプもあります。
特徴:物理的な鍵が不要で、鍵を持ち歩く必要がないため紛失リスクを大幅に低減できます。暗証番号は複数人で共有でき、定期的な変更も比較的簡単なため、家庭からオフィスまで幅広いシーンに対応します。
活用シーン:家庭用玄関はもちろん、賃貸物件、事務所、シェアスペースなど、不特定多数が出入りする場所でも便利に使われています。
カードキー式

ICカードやタグをかざすことで施解錠できるタイプ。オートロックマンションやビジネスホテルでも導入されている、なじみ深いスタイルです。鍵を差し込む手間がないため、ワンタッチでスマートに開けられるのが特徴です。
注意点:カードの紛失・盗難には注意が必要です。カードの再登録や削除機能がある製品を選ぶと、万一の際も安心です。磁気不良やICチップの劣化も使用年数と共に想定されるため、定期的なカードのチェックが重要です。
特徴:事前に登録されたICカードやタグを読み取り部にかざすことで認証が行われ、扉を解錠できます。複数のカードを登録することも可能で、家族や従業員の出入り管理にも活用できます。
活用シーン:戸建て住宅、アパート、事務所、学校、工場など、利便性とセキュリティを両立させたい場所に最適です。
リモコンキー式

リモコンのボタン操作で施解錠できるタイプ。車のスマートキーと同様の操作性があり、離れた位置からでも施解錠が可能な利便性の高さが魅力です。
- 特徴:物理的な操作をしなくても、ボタン1つで解錠可能。高齢者や手がふさがっている状況でも簡単に使えるため、バリアフリー住宅にも適しています。機種によってはオートロック機能も搭載されています。
- 活用シーン:戸建て住宅や事務所など、来客対応が多い家庭や手がふさがることが多い家庭におすすめ。
- 注意点:電池切れには注意が必要です。また、リモコンの紛失や盗難時には、再登録や無効化の手続きが必要になります。リモコンを落としただけで不正アクセスされるリスクもあるため、リモコンの管理には細心の注意を払いましょう。
スマートロック式

スマートフォンと連動し、BluetoothやWi-Fi経由で施解錠するタイプ。スマホの普及とともに急速に広がっている現代的なキーレス錠です。
- 特徴:アプリ操作での施解錠、開閉履歴の確認、遠隔施錠など多機能な製品が多く、外出先からでも鍵の状態を確認できるのが大きな強みです。スマートスピーカーやホームセキュリティと連携できるものもあります。
- 活用シーン:スマートホーム化を進めている住宅、民泊施設、賃貸物件での一時利用などに向いています。
- 注意点:スマホを紛失した場合やアプリの不具合時に備えて、バックアップの施解錠手段を確保しておくことが重要です。また、Bluetoothの通信距離や、Wi-Fi接続の安定性に左右されるため、設置環境に合った製品選びが求められます。
生体認証式
指紋や顔認証など、身体的特徴を使って施解錠するタイプ。高いセキュリティと認証精度を誇り、施設や企業での利用も増えています。
- 特徴:合鍵や暗証番号の共有が不要で、本人以外は開けられない点が最大のメリットです。複数人の指紋を登録できる製品もあり、家族単位や小規模施設にも適用可能です。
- 活用シーン:高いセキュリティが求められる企業、研究施設、医療機関、自宅での子どもの誤開錠防止など。
- 注意点:湿度・指の汚れ・手荒れ・光の加減などによって、認証エラーが起きる可能性があります。生体情報の取り扱いに関するプライバシー保護の観点でも、慎重に製品選びを行いましょう。
玄関の鍵をキーレスにするメリット・デメリット
玄関の鍵をキーレスにするメリット

鍵の開け閉めの手間が軽減される
キーレス錠は、物理的な鍵を使用せず、暗証番号やスマホ、カードを使って解錠できます。これにより鍵を取り出す手間がなくなり、荷物を持っていてもスムーズに出入りできます。高齢者や子どもでも簡単に扱えるのも利点です。
防犯性が高い
ピッキングやバンピングなどの不正開錠手口に強く、また多くの機種では解錠履歴の確認機能があり、防犯面での信頼性が高まります。鍵穴自体が存在しないモデルも多く、物理的な攻撃に対する耐性も向上します。
鍵のを紛失するリスクが下がる
鍵を持ち歩く必要がないため、ポケットやカバンからの落下、紛失といったトラブルから解放されます。家族全員がそれぞれの方法(暗証番号やスマホ)で入室できるため、鍵の受け渡しも不要です。
鍵を紛失してもシリンダー交換の必要がない
万が一暗証番号を知られたり、登録カードやスマホを紛失した場合でも、システム上で簡単にアクセス権を無効化できます。従来のようにシリンダーごと交換する手間や費用はかかりません。
鍵の閉め忘れを防げる
多くのキーレス錠にはオートロック機能があり、ドアを閉めるだけで自動的に施錠されます。施錠忘れによる空き巣のリスクを減らし、特に外出時に安心感があります。
後付け可能な場合が多い
既存の扉にそのまま取り付けられる後付け型製品が多く、DIYでも設置可能なモデルがあります。賃貸住宅や中古物件でも導入しやすく、工事費を抑えた導入が可能です。
合鍵を不正に複製されるリスクが少ない
物理的な鍵が存在しないため、合鍵を勝手に作られる心配がなく、セキュリティ面での安心感があります。カードやユーザー登録は削除・無効化でき、万が一の際の対応も迅速です。
玄関の鍵をキーレスにするデメリット

定期的な電池交換が必要
多くのキーレス錠は電池式で、半年~1年に1回の電池交換が推奨されています。交換を怠ると突然動作しなくなるリスクがあるため、電池残量警告機能がある製品を選ぶと安心です。
停電や電池切れで開かなくなる
電池切れやWi-Fi障害、停電などが発生すると、施解錠ができなくなることがあります。非常用キーや外部電源接続端子が付いている製品を選ぶことで、こうしたトラブルにも対応できます。
締め出しに合う可能性がある
暗証番号の入力ミスやスマホの紛失、通信エラーなどにより、玄関に入れない状況になる可能性があります。万が一に備えて、バックアップの解錠手段や、信頼できる家族への共有設定も重要です。
玄関の鍵をキーレスにするにはどうすればよい?
キーレス錠にはさまざまな種類がありますが、実際に自宅の玄関に導入するにはどのような方法があるのでしょうか?
ここでは、DIYで自分で取り付ける方法と、専門の鍵業者に依頼する方法の2つに分けて、それぞれの特徴や注意点をご紹介します。
自分で交換する
市販されているキーレス錠の中には、DIYでも取り付け可能なモデルが存在します。特にスマートロックやメカニカルキーレス錠の一部は、既存のシリンダーに取り付けるだけで簡単に導入できます。
- メリット:工事費がかからず、手軽に導入できる。自分のペースで作業できるため、時間の融通も利く。
- デメリット:正確な施工が求められるため、取り付け位置のズレや締め付け不足などにより、うまく作動しないことがある。防犯性を損なう可能性も。
- 注意点:製品の説明書をよく読み、工具の準備やドアの形状確認を行う必要があります。
業者に依頼して交換してもらう
より安全で確実に設置したい場合は、鍵の専門業者に依頼するのが安心です。現地調査から機種選定、設置工事まで一貫して任せられるため、仕上がりの精度が高く、万が一のトラブルにも対応してもらえます。
- メリット:確実・安全・早い。プロの施工で失敗がない。防犯面や利便性など、専門家の提案を受けられる。
- デメリット:工事費用が別途かかる。訪問日時の調整など、時間的な制約がある。
おすすめのメカニカルキーレス錠
メカニカルキーレス錠の特徴を紹介してきましたが、実際にどんな商品があり、どんな機能を備えているのでしょうか。
ここでは、メーカー別におすすめの商品を紹介します。求める機能や予算に合った商品を探してみてください。
キーレックス
「キーレックス」とは大正5年創業の株式会社長沢製作所が製造・販売している、メカニカルキーレス錠のシリーズです。長沢製作所はメカニカルキーレス錠の他にも室内用レバーハンドル、戸建て住宅の玄関ドアなどに使われる装飾錠なども製造しています。
長沢製作所はキーレックスを運用・管理するための公式アプリを出しており、アプリのスキャン画面から製品に貼っているQRコードを読み取るだけで暗証番号を確認できたり、複数人で利用しているときに、暗証番号を変更した際に利用者全員に一斉に通知できたりする便利な機能が備えられています。
キーレックスを購入したときは、アプリも一緒に導入されると、さらに利便性が高まることが期待できます。
殆どの製品の取っ手部分には、無理にこじ開けようとすると安全装置が作動し、取っ手が空転する「こじ開け防止機能」、第三者に暗証番号を見破られないように、どのボタンを押しても同じ感触にする「不正読み取り防止機能」が搭載されており、防犯性に優れています。
キーレックスは2023年時点で6機種取り揃えており、住宅だけでなく、交通機関や医療機関、オフィスや銀行など幅広い場所で活用されています。
それぞれの環境に合った機能を持つ機種を選ぶことができますので、下記で紹介します。
キーレックス500

キーレックス500は、キーレックスシリーズの中でサイズが最もコンパクトで、価格もリーズナブルです。一部を除いてオートロック機能は備えていないため、ご自身で本体下部についているロックターンを回すか、鍵付きタイプを選んだ場合は付属のキーを差し込んで施錠する必要があります。
面付本締錠と彫込本締錠があり、自宅の防犯性を高めるために1ドア2ロックにしたい方などにおすすめです。また、500はキーレックスシリーズの中で唯一、面付本締錠タイプに両面ボタン仕様があります。
両面ボタン仕様とは、室外側だけでなく室内側にもボタンがついている仕様のことを指します。室内側からドアを開けるときも暗証番号の入力が必要となりますので、入居者の徘徊を防止したい老人ホームや外に勝手に飛び出すことを防ぎたい子供を預かる施設などによく採用されています。
面付本締錠タイプは既に廃番となっている「キーレックス047」から、追加の加工をすることなく交換することができます。
さらに、インテグラル錠の取替用も取り揃えており、キーレックスシリーズの中で唯一、横向きで使用できるため、横框のドアにも取り付けることができます。
暗証番号は最大12桁まで設定可能で、4,096通りの番号の組み合わせ数があります。
また、キーレックス500は現在使用している他社メーカーの錠ケースをそのまま使用して、シリンダーのみをキーレックスに交換することが可能です。対応できるメーカー・機種については下の表をご覧ください。
メーカー | 対応する錠ケース(※フロントプレートの刻印でご確認下さい) |
美和ロック | BH/DA/LA/DZ/13LA/MA/FG/FG3/FF/FN/ AD/LAT/LAL/ALTA/AUT/FGT/SL80/POSTE/LSP/LA |
GOAL | LX/LD/LG/HD/SX/LH/HN/SAK |
シブタニ | SL10/KSC |
キーレックス800

キーレックス800は、スリムなデザインで、引き戸にも対応できるのが魅力です。一部を除いてオートロック機能が搭載されており、暗証番号はキーレックス500と同じく、最大12桁まで設定可能で、4,096通りの番号の組み合わせ数があります。
キーレックス800はシリーズの中で唯一、召し合せ錠として使えるタイプがあります。召し合せ錠とは、引き違い戸とも呼ばれ、2枚の戸を閉じたときに重なり合う部分につける鍵のことを指します。
引き戸用タイプの中には、美和ロック、GOAL製のシリンダーをキーレックス本体下部に組み込むことが可能な製品があります。ですので、逆マスターキーシステムを採用しているマンションなどでも、子鍵を2種類持つ必要はありません。
シリンダーは自前で用意して長沢製作所に送る必要があり、キーレックス本体に組み込んでから出荷されます。組み込みが可能なシリンダーは下記の表をご覧ください。
※逆マスターキーシステム=主にマンションなどで採用されている、各部屋の鍵で共用エントランスや共用の勝手口なども解錠できるキーシステム。
メーカー | 対象機種 |
美和ロック | LAタイプ(U9/JN/PR) |
GOAL | LXタイプ |
GOAL製のシリンダーを組み込む場合は、シリンダーの周りを覆っているシリンダーカラーも必要となりますので、ご注意ください。
また、「空錠切替機能」という、暗証番号の入力をせずにドアを開けることができる機能がついています。人の出入りが多いなどの理由で一時的に開閉をスムーズにしたい場合などに最適な機能です。
ただし、この機能は両面ボタンタイプには非搭載となります。
キーレックス4000

最大15桁の暗証番号が設定可能で、32,768通りの番号の組み合わせが可能な、防犯性に非常に優れたキーレックスシリーズの最上位機種です。全てのタイプにオートロック機能、空錠切替機能(両面ボタンタイプを除く)を備えており、レバータイプと握り玉タイプがあります。
さらに、「クイックナンバーチェンジ」という、扉から本体を取り外すことなく、簡単に暗証番号の変更ができる機能が搭載されています。専用キーを使用して暗証番号を変更する「シリンダー切替」と、コインやマイナスドライバーを使用して変更する「プラグ切替」の2タイプがあります。
両面ボタン仕様にもこの機能が搭載されており、頻繁に番号を変更するときでも、手間をかけずに素早く変更することができます
また、緊急時に本体下についているカバーを割って、中にあるレバーを回すだけで、番号が分からなくても解錠できる「非常開錠装置付」の仕様もあります。主に工場の通路や、非常口の扉など、緊急時に暗証番号がわからなくても開けられる機能が必須な場所で採用されています。
4000は、主に多くの人が出入りするオフィスや施設などで使用されることが多く、戸建て住宅の玄関に採用されることは殆どありません。
ハイテックデジタルドアーロック

「ハイテックデジタルドアーロック」とは、昭和60年創業の株式会社太幸が販売しているメカニカルキーレス錠です。
オートロック機能搭載のものから引き戸にも使えるものまで幅広い機種があります。一部のオートロック機能搭載製品は、室内側のツマミ操作で、施錠しない状態にもできます。
機種の中には「スーパースリム30」という、開き戸と引き戸の両方に使えるタイプもあります。
また、室内側にあるサムターンを外側から何らかの方法で操作して開錠し、侵入する「サムターン回し」対策として、殆どの製品が脱着式サムターンになっています。これにより、バールを使ってドアの隙間から開錠を試みたり、郵便受けを破壊して開けようとしてもサムターンがないため、開錠されるリスクを減らすことができます。
デジタルロック

「デジタルロック」とは、昭和38年創業の株式会社フキが製造・販売しているiNAHOブランドのメカニカルキーレス錠です。
カラーはシルバー、ゴールド、茶色の3種類を取り揃えており、住宅や勝手口などの補助錠として最適です。ツマミを無理に回すと空回りする設計になっているため、不正に解錠されるリスクを回避できます。
また、オートロック機能を備えたタイプもあり、常に施錠が必要な研究室、危険物保管庫、管理室などに最適な補助錠です。室内側のレバーで通常モードとオートロックモードを切り替えることができるので、状況に合わせて柔軟に使用することができます。
玄関の鍵をキーレスにしたいならキーレスキューサービスにおまかせ!
玄関の鍵をキーレス錠に交換したいとお考えの方は、弊社キーレスキューサービスにお任せください。
弊社では出張費・見積費無料で現場に駆けつけます。「なるべく費用を抑えたい」「すぐに交換してほしい」「スタッフの方と一緒に相談して決めたい」など、お客様のご要望に応じて最適なご案内をさせていただいております。
年中無休で8:00〜23:00までお電話を受け付けておりますので、鍵のお悩みにはぜひ鍵屋キーレスキューサービスをご利用ください。
