ピッキング対策は何をすれば良い?狙われやすい鍵と防犯性の高い鍵もご紹介!
この記事でわかること
- ピッキングを防ぐ方法
- 空き巣に狙われやすい家の特徴
- 空き巣の侵入を防ぐ方法

記事監修者
名前:金城 甫(きんじょう はじめ)役職:マネージャー
これまで4,000件以上の鍵トラブルを解決してきたベテラン鍵職人。“お客様に寄り添った接客”をモットーに、日々現場に駆けつけている。
近所で空き巣の被害があった場合やニュースなどを目にして、怖いと思う方も多くいらっしゃるでしょう。
近年ではさまざまな侵入方法が見つかっており、空き巣の手口も複雑化しています。
そこで、今回はピッキングを中心に、空き巣の侵入手口や対策方法を紹介していきます。
目次
ピッキングとはどのような手口?
ピッキングとは、鍵を使わずに特殊な道具を用いるなどして、解錠する行為のことです。
このピッキング行為は、大きな音を立てずに解錠できるうえに、鍵によっては時間もそれほどかからないため、周りに気が付かれることなく住居侵入がしやすいのです。また、鍵を壊さずに解錠可能なことから、被害に気付くのが遅れるといった面もあります。
このようにピッキング行為は、空き巣犯にとって都合が良い手口なのです。日本国内では、1990年代後半から2000年代頃にかけて、ピッキング行為を用いた空き巣被害が多発しました。
ピッキングは、犯罪者の行為だけではありません。鍵業者も、お客様から依頼を受けた場合に、仕事としてピッキングを行うことがあります。鍵を紛失した時や鍵が故障した際などに、鍵開けの手段としてピッキングで対応しています。
鍵業者がピッキングを行う際には、「ピック」や「テンションツール」などの特殊な道具を使用します。これらの特殊工具については、法律による厳しいルールが定められているため、鍵業者以外は所持できないことになっているのです。
鍵の状態や種類にもよりますが、ピッキングを用いることで、だいたい20分~30分くらいで解錠できます。
ピッキングされやすい鍵ってある?
古い世代の鍵や、内部構造が単純なものは狙われやすい傾向があります。
ピンシリンダーキー

ピンシリンダーは鍵の片方がギザギザしている鍵のことです。
近年のディスクシリンダーはピッキング対策がされていますが、古いものはピッキングに弱い可能性があります。
ディスクシリンダーキー

最も被害が多かった鍵はディスクシリンダーです。ギザギザしていて、鍵穴がくの字になっているのが特徴です。
ディスクシリンダーは単純な構造をしているため、ピッキングで簡単に解錠できます。ひと昔前の住宅は、このディスクシリンダーが玄関の鍵として主流だったという事情もあり、空き巣のターゲットとなってしまったのです。
今の鍵がピッキングに弱いか確認する方法
施錠しておいても、ピッキングで簡単に解錠される可能性があると聞いて、不安になった方も多いのではないでしょうか。いつ空き巣が侵入してくるかわからないと思ったら、夜もゆっくり眠れなくなってしまうことでしょう。
まずは今の鍵がピッキングに弱いか確認してみましょう。
鍵の形状を目視で判断する
鍵の片方がギザギザ・両方がギザギザの場合、ピッキングに弱い鍵の可能性があります。新しいものであれば、ピッキング対策が施されているため、鍵の形状だけでは判断が難しいです。
鍵穴がくの字であれば、ほぼディスクシリンダーですので交換を検討しましょう。
鍵の種類で判断する
シリンダー刻印・型番をチェックしてみましょう。ドア側面の錠ケースやサムターン付近、シリンダー外周にメーカー記号や品番が刻まれていることがあります。
型番がわかれば、現行品か・上位互換があるか・防犯性能の世代が概ね把握できます。
耐ピッキング性能を確認する
防犯建物部品(CPマーク)の有無や、メーカーの「ピッキング耐性◯分以上」などの表示が目安です。
カタログや公式サイト、取扱説明書にある試験合格・耐ドリル・耐バンプの表記も参考になります。
ピッキングに強い鍵は?
ピッキング行為による空き巣被害を防ぎたいのであれば、ピッキング対策された防犯力の高い鍵に交換しておくことが一番おすすめ方法です。
ロータリーディスクシリンダー

内部のディスクが多列・多方向に組み合わさり、不正工具での位置合わせが極めて困難。摩耗にも強く、長期使用に向くのが利点です。
ウェーブキー

鍵の側面に波状の溝(ウェーブ)があり、立体的にピンやプレートを制御。見た目がギザギザではないため、外見でも防犯性の高さが伝わります。複雑加工で不正複製されにくいのもポイント。
ディンプルキー

ピッキング耐性に優れた鍵としておすすめなのは「ディンプルキー」です。
ディンプルキーの「ディンプル」(dimple)は、「くぼみ」や「えくぼ」などを意味する英単語です。言葉の通り、ディンプルキーの表面には、大きさの異なる丸いくぼみが複数個あります。
このディンプルキーに対応するディンプルシリンダーの内部には、上・下・左・右・斜めなどいろいろな方向にたくさんのピンが入っています。ディンプルキー表面のくぼみと鍵穴内部にあるピンがピッタリと合うことで、解錠する仕組みとなっているのです。
鍵の防犯能力の高さは、シリンダー内のピンの数の多さで決まるとも言われています。ディンプルシリンダーは、昔の住宅で用いられていたピンシリンダーやディスクシリンダーよりもピンの数が多く複雑になっており、ピッキングに強い構造となっているのです。
ディスクシリンダーをお使いの方は、できるだけ早めにディンプルキーへの交換をしておいた方が良いでしょう。
また、ディンプルキーは繊細で複雑な構造をしていることから、合鍵作成が難しいのも特徴のひとつです。特に鍵登録システムを採用している鍵であれば、あらかじめ所有者情報をメーカーに登録しておくので、鍵の持ち主以外はスペアキーを作ることができないシステムとなっています。
さらに、電動ドリルを使用して強引にこじ開けようするドリリングに対しても耐性があり、簡単には破壊できないため、空き巣が侵入をあきらめる確率が高くなるのです。
電子錠

電子錠(デジタルロック)は、電気を利用した鍵です。
暗証番号式、指紋認証式、顔認証式、カード・タッチ式などの種類があります。
これらの電子錠は、カードを差し込むことや事前に登録しておいた指紋や暗証番号で解錠するため、物理的にピッキングが不可能な仕組みとなっているのです。 また、電子錠は鍵本体を持ち歩くことなく解錠できるため、鍵紛失の心配がないというメリットもあります。
オフィスや店舗など、複数の人たちが出入りする場所に適している鍵です。
不正開錠はピッキングだけじゃない!
侵入者は、状況に応じてさまざまな手口を使い分けて鍵を開けようとします。特に最近では、鍵穴を操作しない方法や、物理的に壊す方法が増えてきており、ピッキング対策だけでは不十分な場合もあります。ここでは代表的な手口を解説します。
サムターン回し

サムターン回しは、電動ドリルなどの工具を使ってドアに小さな穴を開けて、その穴に金属の棒を入れてサムターンを回転させて、ドアの内側から開錠する手口のことです。
木製や薄い対応ドアは、ハンドドリルや錐などの手動工具でも穴を開けることができるため、注意が必要です。
ドアとドア枠の間に隙間がある場合は、隙間に工具を差し込み、ドアに穴を開けずに開錠する手口もあります。ドアスコープ、あるいはドアに付いている郵便受けの隙間を狙って、サムターン回しが行われるケースもあります。
カム送り
カム送りは、鍵穴をまったく使わずにドアの内部部品を直接動かして開ける方法です。
鍵で開けるときに動く「カム」という部品に道具を引っ掛けて、鍵を使わずに開けてしまうのが特徴です。
工具はドアと枠の隙間などから差し込みます。特に薄いドアや、シリンダーの周辺に隙間があるドアで行われやすく、マンションの共用部での被害報告もあります。
バンピング

バンピングは、「バンプキー」と呼ばれる特殊な鍵を使って、鍵穴のピンを一気に揃えて開ける方法です。
バンプキーを鍵穴に差し込み、軽く叩く(バンプする)ことで内部のピンが一瞬だけ揃い、その隙に鍵を回して開けます。
この方法は道具さえあれば短時間で開けられることがあり、しかも破壊痕がほとんど残らないため、気づきにくいという特徴もあります。
ドリリング

ドリリングは、電動ドリルなどで鍵穴そのものや内部の部品を破壊して開ける方法です。
鍵穴に直接ドリルを当ててピンを壊したり、内部の回転防止機構を削ってしまいます。
この手口は比較的荒っぽいですが、古い鍵や防犯性の低いシリンダーは、短時間で壊されてしまうことがあります。
また、工具を使って強引に開けるため、音が出やすく、破壊痕も残るのが特徴です。
こじ破り
こじ破りは、バールやマイナスドライバーなどをドアと枠の間に差し込み、無理やりこじ開ける手口です。
特にドアの隙間が大きい場合や、錠前の周辺が弱っている(サビ・劣化)と、簡単に破壊されてしまうことがあります。
この方法は鍵とは関係なく、扉そのものを物理的に変形させて開けるため、鍵の種類に関係なく被害が発生します。
ピッキングや不正開錠の対策は何をすれば良い?
ピッキングや不正開錠の対策の方法はさまざまです。手軽に取り入れられるものもありますので、チェックしてみてください。
サムターンカバーを付ける

サムターンカバーとは、ドアの内側についている鍵のつまみ部分(サムターン)を、外部から直接操作されないように覆うためのカバーです。
ドアスコープや郵便口から工具を差し込んでサムターンを回されるのを防ぐ効果があります。
特に「防犯サムターン」と呼ばれる製品と併用することで、内外からの不正操作を大幅に制限できます。
ドアスコープカバーを付ける

ドアスコープ(のぞき穴)は、実は侵入者にとっても便利な“入り口”になることがあります。
簡単に取り外せるタイプのドアスコープは、外されてその穴から工具を挿入されてしまう恐れがあります。
その対策として、外側にシャッターが付いたタイプのドアスコープを使用する、もしくは逆装着(内側から外が見える)構造に変更することで、不正アクセスを防ぐことができます。
補助錠を取り付ける(ワンドア・ツーロック)

セキュリティ対策をより強化したいのであれば、ワンドアツーロック(1ドア2ロック)にしておくことをおすすめします。
ワンドアツーロックは、1つのドアに対して2つの鍵を取り付けておくことです。
複数の鍵を用意しておくことで、空き巣が侵入する時間を引き延ばすことができ、防犯性を高めることができます。
耐ピッキング性能の高い鍵へ交換する
鍵そのものを見直すのも重要です。
特に、ピンシリンダーや旧式のディスクシリンダーをお使いの場合は、現在の防犯基準に合ったシリンダーに交換することが最優先事項といえます。「CPマーク(防犯建物部品認定)」付きの製品は、一定基準以上の耐ピッキング・耐破壊性を備えており安心です。
また、近年では既存の錠ケースにそのまま取り付けできる互換モデルも多く販売されており、工事コストを抑えながら導入できるケースもあります。
ガードプレートを取り付ける

「こじ破り」と呼ばれる手口では、ドアと枠の隙間にバールなどを差し込まれて強引に開けられてしまうことがあります。
この対策として有効なのが、「ガードプレート」と呼ばれる金属の防護板です。
ガードプレートは、ドアの隙間を物理的に覆い隠すことで、侵入者が工具を差し込めなくする効果があります。
特に、デッドボルトやラッチ(かんぬき部分)を守る位置に設置することで、ドアそのものの強度を高めることができます。
見た目がスッキリした「化粧カバー型」や、玄関の意匠に合わせたカラー展開の製品も増えており、美観を損ねず導入できる点も評価されています。
センサーライトを設置する

犯行の多くは、下見や侵入の直前に人の目がないことを確認してから行われるため、心理的な抑止力を与える環境づくりが重要です。
センサーライトは、人の動きを検知して自動的にライトを点灯させる防犯アイテムです。
暗がりに突然強い光が当たることで、不審者に「見られている」という警戒心を抱かせ、侵入をあきらめさせる効果があります。
防犯カメラを設置する

防犯カメラの設置は、空き巣犯を防ぐのに最もおすすめの方法です。
防犯カメラがあることで、空き巣犯は警戒するため、その家には近づきません。
万が一被害に遭ったとしても、防犯カメラの映像が証拠となるため、警察に相談して犯人を逮捕できる確率が高くなります。
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玄関や勝手口の鍵が古いままになっていたり、防犯面に少しでも不安を感じている場合は、早めの対策が安心です。
ピッキングをはじめとする不正開錠の手口は年々巧妙化していますが、適切な鍵への交換や補助錠の設置など、対策をしっかり講じることで被害を防ぐことができます。
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