引き戸に鍵を付けたい?おすすめの鍵や自分で取り付ける方法をご紹介!

この記事でわかること
- 引き戸の種類や後付けできる鍵
- 引き戸に鍵を後付けする方法
- 引き戸に鍵を後付けする際の注意点
- 業者に取り付けを依頼するメリット

記事監修者
名前:金城 甫(きんじょう はじめ)役職:マネージャー
これまで4,000件以上の鍵トラブルを解決してきたベテラン鍵職人。“お客様に寄り添った接客”をモットーに、日々現場に駆けつけている。
引き戸に鍵をつけたいと考える理由はさまざまです。
防犯対策の強化・プライバシーの保護、さらにリモートワークの普及によって部屋に鍵を後付けしたいと考えている方は意外と多いようです。
本記事では、引き戸に鍵を自分で取り付ける方法や取り付ける際の注意点などについて解説します。
自分で取り付けるのが不安という方は、鍵屋キーレスキューサービスまでお問い合わせください。出張費・見積費0円で、最短15分で駆けつけます。
目次
引き戸に鍵を後付けすることはできる?
住み始めた当初は気にならなかったものの、後から引き戸に鍵を取り付けたくなることもあるでしょう。
特に室内の引き戸は鍵が設けられていないことが多く、例えば子供が成長して自室に鍵を付けたいと言い出してきた、といったことが起こらないとは言い切れません。
結論を申しますと、鍵を取り付けること自体は可能であるものの、制限はあります。
例えば召し合わせ錠と呼ばれる種類の鍵は、二つの戸が交わる箇所にて施錠するため、戸が一枚しかない片引き戸や引き込み戸では使用できません。
また、後付けできる鍵は数種類あり、それぞれによって取付の難しさや価格などが異なるため、設置場所や予算を考慮して選ぶ必要があります。
引き戸に鍵をつける前に知っておくこと
まずは引き戸に鍵を取り付ける前に知っておくべき「引き戸の種類」と「引き戸に後付けできる鍵」を紹介します。
引き戸の種類
住宅の扉には一般的に開き戸や引き戸が使われています。
開き戸とは扉が前後に動いて開閉するもの、引き戸とは戸を横の方向に滑らせて開閉するものです。
玄関の戸や障子、襖あるいは雨戸など日本建築では古くから引き戸が使われており、住環境が変わりつつある現在においても受け継がれています。
扉が何枚設けられているかによって引き戸は、種類分けができます。
一枚引き戸(片引き戸)

一般的に引き戸と呼ばれるのが一枚引き戸です。
このタイプはその名の通り、動かせる戸が一枚のみとシンプルなため、「片引き戸」と呼ばれることもあります。
一枚引き戸の場合、戸をスライドさせるためのスペースが不可欠であり、余裕がない場所には取り付けられません。
一枚引き戸は主に室内で使われるため、鍵が付けられていないことが多いです。
なお、片引き戸の別の種類として、動かした引き戸が壁の中に収納される引き込み戸というタイプもあります。
片引き戸と違い、戸が見えなくなるため景観が良くなりますが、その分施工には手間がかかります。
また壁の中の掃除が困難であったり、戸が壁の中へ完全に入ってしまうと取り出しにくかったり、というデメリットもあります。
二枚引き戸

二枚の戸で構成されたものが二枚引き戸で、主に引き違い戸と引き分け戸に分けられます。
引き違い戸は二枚の戸それぞれにレールが設けられているため、お互いが交差するようにして開けることが可能です。
左右どちらからも行き来できるというメリットから、日本では昔より玄関の戸や押し入れの襖に使われてきました。
引き分け戸は1つのレールに二枚の戸が設けられているタイプで、それぞれを外側に動かして開けます。その動きから両開き戸とも呼ばれ、主に部屋の間仕切りに使われます。
引き分け戸はダイナミックに動くため開閉によって空間の雰囲気を大きく変えることができますが、その分設置には広いスペースが必要なのがデメリットといえます。
引き戸に後付けできる鍵
引き戸に取り付けられる鍵はさまざまで、耐久性や取り付ける難易度が異なります。ここでは、引き戸に後付けできる鍵の種類について解説します。
簡易補助錠

数ある鍵の中でも比較的安価なのが、既存の鍵に追加して防犯性能を高めたいときに使われる簡易補助錠です。
その名の通り、あくまで主錠(元から取り付けられている鍵)と合わせて使用するために作られたものですが、鍵としての機能は十分に果たしてくれます。
2個以上の鍵を設置することを「ワンドアツーロック」と呼び、防犯性能を高めるだけでなく、不審者が防犯意識の高い家だと判断し、空き巣などの犯行を諦めさせる効果があります。
補助錠にはさまざまな形状があり、かんぬき型やシリンダー型、さらにはチェーンロックやダイヤル式などから選べます。
株式会社ノムラテックの「快適防犯 NEW鍵付スライドロック」は、引き違い戸におすすめのシリンダー付き簡易補助錠です。
両面テープで簡単に取り付け可能で、左開き・右開きどちらの引き違い戸にも対応しています。
南京錠

南京錠は取り付けが比較的簡単で、工具や専門的な知識を必要としません。掛け金を戸先に固定し、南京錠をセットするだけで取り付けが完了します。
ただ、防犯性は決して高いとは言えず、片側からしか操作できないので、利便性という面を考えても、玄関への取り付けはおすすめできません。
戸先鎌錠

戸先鎌錠とは引き戸と枠それぞれに器具を付けるタイプの鍵です。
内と外の両側から施錠できるので、玄関が片引き戸や引き込み戸の場合はこちらを選びましょう。戸先鎌錠は器具の取り付け方によって、さらに彫り込み錠と面付錠に分けられます。
彫り込み錠はケースロックとも呼ばれ、戸の側面に錠ケース(箱状のケース)が彫り込まれているので、露出する部分が少なく外観を重視する方におすすめです。
彫り込み錠を後付けする際は、引き戸の側面にケースロックを掘り込むための切り欠き穴が必要になるので、ドアの加工が必要になります。
一方、面付錠は室内側の引き戸に直接取り付けるので、ケースロックを彫り込むための切り欠き穴が必要ありません。
また、面付錠の施錠部分が室内側にあるため、外部からのこじ開けなどに強いこともメリットとして挙げられます。
引き戸に鍵を後付けする際は、彫り込み錠より面付錠が選ばれることが多いです。
なお、二枚引き戸に戸先鎌錠を取り付けることは可能ですが、両方の戸に設置しなくてはならないので、施解錠などの手間は一枚引き戸の2倍になります。

株式会社フキから発売されている「スリムロック面付補助錠-56」は、こじ開けに強いステンレス製の平デッドボルトと、鎌式デッドボルトを採用した面付型の戸先鎌錠です。
さらに、サムターンの取り外しが可能なので、サムターン回し(外部からバールなどを使いサムターンを操作すること)による不正開錠を防ぎます。
召し合わせ錠

二枚引き戸に鍵を新たに取り付ける場合は、召し合わせ錠がよく選ばれます。
二枚の戸同士が重なる位置で施錠する構造になっており、ホームセンターやカタログによっては引き違い戸錠とも呼ばれています。
なお、召し合わせ錠と戸先鎌錠はそれぞれ設置箇所が異なるため、2つを同時に取り付けることが可能です。防犯性を高めたい場合はどちらも設置することができます。

美和ロックの「PSSL09」シリーズは網戸に対応しているLS型と、サムターンを大きくすることでつまみやすくなったLS2型の2種類から選択できます。
防犯サムターンを採用することで、サムターン回しといった不正解錠に強く、キーガイドの周囲に蓄光素材を使用することで、夜遅い時間でも施解錠がしやすくなります。
電子錠

電子錠は物理的な鍵以外の方法で解錠できる錠前です。鍵を持ち歩く必要がないので、鍵の紛失による不正複製がなくなります。
しかし、電子錠は電力で動くので、定期的に電池を入れ替える必要があります。設置費用も他の物理的な鍵に比べると比較的高いです。
株式会社イージスゲートから発売されている「イージスゲート」は、ICカードやテンキーによる暗証番号の操作によって解錠できる電子錠です。
鍵穴がないのでピッキングによる不正解錠の心配がありません。
電子錠については下記記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
スマートロック

スマートロックは、電子機器であるスマートフォンやリモコンをBluetoothやWi-Fiと接続し、サムターンを自動で操作することにより鍵の施解錠ができる電動サムターンです。
エピックの「Flassa 5H」は、戸先鎌錠のスマートロックです。
アプリ内で指定した日時や曜日だけ使える合鍵を作成したり、別売りのハブを使用することで、遠隔から鍵の施解錠ができます。
スマートロックについては以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
キーレス錠

キーレス錠は、鍵を使わずに暗証番号などによって解錠できる錠前です。鍵の持ち歩きが不要なため、紛失する心配がありません。
雨に強く、電気を使わないため、取り付けの際の配線工事や電池交換の手間もありません。
長沢製作所の「キーレックス800」シリーズは、片引き戸や引き違い戸に対応したキーレス錠です。
戸を閉めると自動的に施錠する機能や、人の出入りが頻繫な場合、空錠(施錠機能がない錠前)機能に切り替えることで、スムーズに出入りすることができます。
キーレス錠の選び方については以下の記事をご覧ください。
引き戸の鍵を後付けする方法
引き戸の鍵はホームセンターや通販サイトに売られているため、自宅に合った鍵を購入し、自分で引き戸の鍵を後付けすることが可能です。
引き戸の鍵を取り付ける方法にもいくつか種類があるので、購入する鍵の種類や取付方法を理解しておきましょう。
ネジで取り付け

補助錠や面付錠など、戸の表面に設置するタイプの錠前はネジで取り付けることが可能です。
しっかりとネジを締められれば取り付けた鍵が落ちることもありません。
しかし、取り付けた箇所にネジ穴を開けたりへこみができてしまったりするため、賃貸の場合は後になってトラブルへ発展することも珍しくありません。
小さな穴だからと自己判断せず、取り付けて良いかどうかを事前に管理会社や大家さんに相談しましょう。
粘着テープで取り付け
ネジでの取り付けができない場合は、粘着テープを使うのも一つの方法です。
特別な道具や技術は必要なく、誰でも簡単に取り付けられるため、特にスマートロックはテープでの設置を前提に作られているものがあります。
しかし、ネジ式よりも外れやすく、経年劣化によって粘着力が落ちてしまうので、粘着テープは簡易的に鍵を取り付けたい場合のみにしておくと良いでしょう。
また、ネジ穴やへこみはできないとはいっても、テープの粘着力が強ければ設置面に塗装の剥がれや傷を残してしまうおそれがあるため注意が必要です。
穴を開けて取り付け

本格的に取り付けたいのであれば、戸や柱などに穴を開ける必要があります。当然ネジ式やテープ式よりも大がかりであり、ドリルをはじめとした専用工具も不可欠です。
加えて、木製ではなくアルミやそのほかの材質で作られた戸だと施工難易度がより上がってしまいます。
また、ネジを締めた場合よりも大きな穴ができてしまうので、賃貸物件の場合だと、ネジは大丈夫でもドリルは許可されないケースも少なくありません。
許可が出たとしても、普段からDIYに勤しんでおり、精密な作業に慣れている方でない限りは避けたほうが無難でしょう。
鍵屋に依頼する

DIYに興味があるから、あるいは業者への依頼を節約したいからなど、鍵を自分で取り付ける理由は人それぞれです。
しかし鍵の取り付けは失敗が許されず、施工が甘くなれば防犯性能も下がり、空き巣に狙われかねません。
であれば、正確かつ確実に取り付けてくれるプロに取り付けを依頼するのも手段の一つでしょう。
彫り込み錠のように大がかりな施工になりがちな鍵の場合、しっかりと技術を持った鍵屋に依頼する方が無難です。
信頼できる鍵屋の選び方については以下の記事をご覧ください。
自分で引き戸に鍵をつけるときの注意点
自分で引き戸に鍵をつけるときは、ここで紹介する3つの注意点を守って作業を行いましょう。
取り寄せる鍵は間違えないようにする
自宅の引き戸の仕様は正確に把握しておきましょう。購入した鍵が自宅の引き戸に合わなければ無駄になってしまいます。
また、防犯性を高めるために引き戸に鍵を取り付けるのであれば、鍵の防犯性をチェックしておきましょう。
様々なメーカーから多種多様な鍵が販売されており、防犯性能も違います。一般的に防犯性が高ければ高いほど値段は高くなる傾向があります。
さらに、鍵の種類によって取り付けの難易度も変わるため、自分で取り付けられるかどうかを必ず確認しましょう。
賃貸の場合は管理会社や大家に連絡する
賃貸物件で引き戸に鍵を取り付ける際は、事前に管理会社や大家へ連絡を入れる必要があります。
賃貸物件では退去の際に元に戻す必要(原状回復義務)があり、鍵を後付けしたことでドアや枠に傷がつくと、退去時に修繕費用を請求される可能性があります。
また、勝手に鍵を取り付けたりすると契約違反とみなされるケースもあるため、事前の相談は必須です。
賃貸物件での鍵の取り付けなどについては以下の記事を参考にしてください。
引き戸を閉めた状態で作業を行う
引き戸が半開きのままだと鍵の取り付け位置がずれやすく、取り付け後に戸が完全に閉まらない、または鍵が正常にかからない、といったトラブルが起きることがあります。
トラブルを防ぐためにも、鍵を取り付ける際は必ず引き戸を閉めた状態で作業を行いましょう。
自分で鍵を取り付けるのが不安なら業者に依頼しよう!

自力での作業に少しでも不安がある場合は、業者に依頼するのがよいでしょう。
無理に自分で取り付けようとして失敗してしまうと、鍵がかからないなどのトラブルが起きる可能性があります。
そうなると、余計な修理費用が発生してしまい、初めから業者に依頼した方が費用を抑えられた、という結果になりかねません。
では、業者に依頼することでどんなメリットがあるのか、費用はいくらぐらいかかるのか、について解説します。
業者に依頼するメリット
鍵の取り付けを業者に依頼することで得られるメリットは以下の通りです。
- 失敗がなく確実に取り付けられる
- 幅広い選択肢を提供してくれる
- 最短即日で施工してくれる
当たり前ではありますが、プロに頼めば失敗することはありません。
ドアの材質や構造を見極め、適切な方法で希望に沿った鍵を取り付けてくれます。
また、業者は幅広い知識と経験を活かし、防犯性能に優れた鍵からコスパのよい鍵まで、多様な選択肢を提供してくれます。
さらに、業者によっては最短即日での取り付けが可能なので、取り付けを急いでいるときでも対応してくれます。
業者に依頼したときの費用相場
業者に引き戸の鍵の取り付けを依頼した場合の費用相場は以下の通りです。
刻みキー | 43,000円~ |
ディンプルキー | 52,000円~ |
上記の費用の内訳は作業代+部品代です。ディンプルキーの方が防犯性が高いため、部品代が高くなります。
業者によっては出張費・見積費などがかかる場合があります。正確な費用を知りたい場合は、一度現場に来てもらい見積りをとりましょう。
業者を選ぶ際は、出張費・見積費がかからないところを選ぶと、費用をかけずに正確な料金を知ることができます。
引き戸に鍵を取り付けるならキーレスキューサービスにお任せ!

業者への依頼を検討している方は、ぜひキーレスキューサービスにご相談ください!
弊社は出張費・見積費をいただいておりませんので、見積りのみのご依頼にも対応しています。年中無休で受付時間は8:00~23:00、最短即日での施工が可能です。
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