引き戸に鍵を後付けできる?簡単な方法も紹介!

目次
引き戸とは
住宅の扉には一般的に開き戸と引き戸が使われています。
開き戸とは扉が前後に動いて開閉するもの、引き戸とは戸を横の方向に滑らせて開閉するものです。
玄関の戸や障子、襖あるいは雨戸など日本建築では古くから引き戸が使われており、住環境が変わりつつある現在においてもなくなる気配はありません。
扉が何枚設けられているかによって引き戸は種類分けを行うことが可能です。
一枚引き戸
一般的に「引き戸」と呼ばれるのが一枚引き戸です。このタイプはその名の通り動かせる戸が一枚のみとシンプルなため「片引き戸」と呼ばれることもあります。
一枚引き戸の場合、戸をスライドさせるためのスペースが不可欠であり、その余裕がない場所には取り付けられません。一枚引き戸は主に室内で使われるため、鍵が付けられていないことが多いです。
なお、片引き戸の別の種類として、動かした戸が壁の中に収納される「引き込み戸」というタイプもあります。片引き戸と違い、戸が見えなくなるため景観が良くなりますが、その分施工には手間がかかり、また壁の中の掃除が困難であったり戸が壁の中へ完全に入ってしまうと取り出しにくかったりというデメリットもあります。
二枚引き戸
二枚の戸で構成されたものが二枚引き戸で、主に「引き違い戸」と「引き分け戸」に分けられます。
引き違い戸は二枚の戸それぞれにレールが設けられているため、お互いが交差するようにして開けることが可能です。
左右どちらからも行き来できるというメリットから、日本では昔より玄関の戸や押し入れの襖に使われてきました。
引き分け戸は1つのレールに二枚の戸が設けられているタイプで、それぞれを外側に動かして開けます。その動きから「両開き戸」とも呼ばれ、主に部屋の間仕切りに使われます。
引き分け戸はダイナミックに動くため開閉によって空間の雰囲気を大きく変えることができますが、その分設置には広いスペースが必要なのがデメリットといえます。
引き戸に後から鍵を取り付けることはできる?
施工時は気にならなかったものの、後から引き戸に鍵を取り付けたくなることもあるでしょう。特に室内の引き戸は鍵が設けられていないことが多いため、たとえば子供が成長して自室に鍵を付けたいと言い出してきた、といったことが起こらないとは言い切れません。
結論を申しますと、鍵を取り付けること自体は可能であるものの制限はあります。
たとえば「召し合わせ錠」と呼ばれる種類の鍵は二つの戸が交わる箇所にて施錠するため、戸が一枚しかない片引き戸や引き込み戸では使用できません。
また、後付けできる鍵は数種類あり、それぞれによって設置難易度や価格などが異なるため、設置場所や予算を考慮して選ぶ必要があります。
賃貸の場合
引き戸へ鍵を取り付ける方法はいくつか挙げられ、中には戸を加工しなくてはならないものもあります。
賃貸物件の場合、大家さんや管理会社の許可を取らずに壁や柱へ穴を開けると後々のトラブルにつながりかねません。面倒な事態を避けるためにも必ず事前に許可をもらっておきましょう。
引き戸に取り付け可能な鍵の種類
引き戸へ取り付けられる鍵は補助錠や戸先錠などがあり、それぞれによって耐久性や取り付け難易度などが異なります。室内の戸に取り付けたいのか外と繋がる戸に鍵を設けたいのか、またはしっかり鍵を閉めたいのか軽めで良いのかを明確にしてから選ぶと良いでしょう。
補助錠

数ある鍵の中でも比較的安価なのが、鍵を増やして防犯性を高めたいときに使われる補助錠です。
その名の通りあくまで主錠(元から取り付けられている鍵)と合わせて使用するために作られたものですが、鍵としての機能は十分に果たしてくれます。
補助錠にはさまざまな形状があり、かんぬき型やディンプルキー型、さらにはチェーンロックやダイヤル式などを選べることが魅力でしょう。
戸先錠

戸先錠とは引き戸と枠それぞれに器具を付けるタイプの鍵です。内と外の両側から施錠できるので、玄関が片引き戸や引き込み戸の場合はこちらを選びましょう。
戸先錠は器具の取り付け方によってさらに彫り込み錠と面付錠に分けられます。
彫り込み錠はケースロックとも呼ばれ、器具が戸の側面内部に埋め込まれています。アパートやマンションの鍵に使われる戸先錠は露出する部分が少なく、視覚的にすっきりしていることがメリットです。
彫り込み錠では埋め込まれている部分が、面付錠では戸の内側に出ています。器具取り付け用の溝を掘る必要がなく取り付けが容易であるため、後から鍵を設ける際は彫り込み錠よりこちらが選ばれることが多いです。
また、戸のロック部分が室内側にあるため外部からの破壊に強いこともメリットとして挙げられます。
なお、二枚引き戸に戸先錠を取り付けることは可能ですが、両方の戸に設置しなくてはならないため手間は一枚引き戸の2倍になります。
召し合わせ錠

二枚引き戸に鍵を新たに取り付ける場合は召し合わせ錠がよく選ばれます。
二枚の戸同士が重なる位置にてロックする構造になっており、ホームセンターやカタログによっては「引き違い戸錠」とも呼ばれています。
なお、召し合わせ錠と戸先錠はそれぞれ設置箇所が異なるため、2つを同時に取り付けることが可能です。防犯性を高めたい場合はどちらも設置すると良いでしょう。
電子錠
少なくとも紀元前2,000年ごろまでその歴史を遡れるほどに鍵は古くからあり、現在に至るまであらゆる改良が加えられてきました。電子錠はその歴史の先端に位置する鍵であり、暗証番号や指紋認証またはカードキーなどによって施錠開錠します。
特に暗証番号式や指紋認証式はキーが不要で、忙しい朝に探し回る必要がありません。
またキーを紛失するおそれもないため、防犯性も非常に高いです。
しかし電子錠の稼働には電気が必要であり、定期的に電池を入れ替える必要があります。また相場もほかの鍵より高めです。
引き戸に自分で鍵を取り付ける方法
たいていの鍵はホームセンターに売られているため、それらを買ってきて自分でDIYとして取り付けることが可能です。
鍵の取り付け方にもいくつかの種類があるので、どの方法で進めるかを施工前にしっかり決めておきましょう。
ネジで取り付け

補助錠や面付錠など戸の表面に設置するタイプの鍵はネジで取り付けることが可能です。しっかりとネジを締めれば取り付けた鍵が落ちることもありません。
しかし取り付けた箇所にネジ穴を開けたりへこみができてしまったりするため、特に賃貸の場合は後になってトラブルへ発展することも珍しくありません。
小さな穴だからと自己判断せず、取り付けて良いかどうかを事前に相談しましょう。
粘着テープで取り付け

ネジでの取り付けができない場合は粘着テープを使うのも手段の一つです。
特別な道具や技術は必要なく、誰でも簡単に取り付けられるため、特に電子錠の中にはテープでの設置を前提に作られているものがあります。
しかしテープであるためどうしてもネジ式よりは弱く、経年劣化によって粘着力が落ちてしまいます。そのため、粘着テープは簡易的に鍵を取り付けたいときのみにしておくと良いでしょう。
また、ネジ穴やへこみはできないとはいっても、テープの粘着力が強ければ設置面に傷を残してしまうおそれがあるため注意が必要です。
その他

本格的に取り付けたいのであれば戸や柱などに穴を開ける必要があります。
当然ネジ式やテープ式よりも大がかりであり、ドリルをはじめとした専用工具も不可欠です。加えて、木製ではなくアルミやそのほかの材質で作られた戸だと施工難易度がより上がってしまいます。
また、ネジを締めた場合よりも大きな穴ができてしまうので、賃貸物件の場合だとネジは大丈夫でもドリルは許可されないケースも少なくありません。
許可が出たとしても、普段からDIYに勤しんでおり、精密な作業に慣れている方でない限りは避けたほうが無難でしょう。
鍵を取り付ける際の注意点
ネジ式でもテープ式でも、鍵の取り付けは基本的に1回だけです。ネジ穴の場所を間違えたりテープを誤った場所に付けてしまったりしてもリカバリーは難しいので注意が必要です。
特に穴開けは直径何ミリと精密な作業が求められ、それに失敗してしまうと戸自体を取り替えなくてはならなくなります。
鍵屋に依頼
DIYに興味があるから、あるいは業者への依頼を節約したいからなど、鍵を自分で取り付ける理由は人それぞれです。
しかし鍵の取り付けは失敗が許されず、施工が甘くなれば防犯性も下がり、空き巣に狙われかねません。問題が起こっても後の祭りですので、はじめからプロに取り付けを依頼するのも手段の一つでしょう。
特に彫り込み錠のように大がかりな施工になりがちな鍵の場合、しっかりと技術を持った鍵屋に依頼するほうが無難です。
鍵屋の料金相場
業者によって違いますが、一般的に鍵の取り付け相場は15,000円~程度となっています。このとき部品代は別料金になりますが、戸先錠や召し合わせ錠、補助錠なら価格は安いです。
電子錠は戸先錠や召し合わせ錠よりも価格が高いですが、それでも数万円程度です。施工費用と部品代を合わせても特別高価なわけではなく、それでしっかり鍵を取り付けられると考えたらお得とさえ思えるでしょう。
おすすめの引き戸に後付けできる鍵
ご自身で鍵を後付けする場合、どのような鍵を選ぶべきか迷うかもしれません。ここからは、引き戸に後付け可能なおすすめの鍵を紹介していきます。
キーレス錠

雨に強く、電気を使わない完全メカニカル構造のキーレス錠です。鍵の持ち歩きが不要なため、紛失する心配がありません。また、電気を使わないため、取り付けの際の配線工事や、電池交換の手間もありません。
ディンプル錠

ディンプル錠は、ピッキングに強く防犯性能に優れているのが特徴です。
引き戸に取り付けられるディンプルキータイプの面付錠や本締錠(扉埋め込みタイプ)があります。
引き戸に鍵を後付けするならキーレスキューにお任せを!
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また、スタッフ一人ひとりの技術力も非常に高く、あらゆるタイプの鍵をしっかりとお取り付けいたします。
なにかと物騒な現代だからこそ鍵の取り付けは専門の業者に依頼し、防犯性を高めていくことが重要でしょう。
引き戸に鍵を取り付けたい際はぜひキーレスキューにご連絡ください。