ホンダN-BOXのスマートキーが動かない!鍵の電池交換でトラブル解決!

車に近づくだけでドアが開く、便利なスマートキー。
HONDA N-BOX は電池の残量が少なくなると車内の画面に警告が出ます。
朝忙しいときなどに表示が出ると、慌ただしく発車させて忘れてしまうこともしばしば。
スマートキーの電池は、100均などで購入できるコイン型二酸化マンガンリチウム電池(ボタン電池とも呼ばれます)を自分で交換するだけで済みます!
このコラムでは、N-BOXのスマートキーが正常に動作しないときのトラブルシューティングのひとつとして電池交換について説明します。
いつもディーラーにやって貰っているけどそろそろ自力で取り替えられるようになりたいとお考えではありませんか?ぜひ、自力でトライする際の参考にして下さい。
目次
N-BOXの鍵はどんなタイプ?
N-BOXは、2023年10月初旬に6年ぶりとなるフルモデルチェンジを経て、三代目となるJF5/JF6が発売されました。
車の鍵はフルモデルチェンジで変更になることも多いのですが、その話をするまえにまず、N-BOXの鍵がどんなタイプか確認しましょう。
ホンダ車には「フィット」のようなロングセラーモデルもあり、古いものになると金属の物理鍵(ウェーブキー)がついてきますが、2010年頃からスマートキーが普及し、今では箱型の金属鍵のないタイプが4種類ほどあります。




なかでも軽自動車と普通自動車のスマートキーは形状を変えることで区別がつくようになっており、大別するとNシリーズのスマートキー1種、普通自動車のスマートキー3種という形でした。
NシリーズのスマートキーはN-BOXのものを含め全て細長い形が特徴です。対して普通自動車のものは角が丸い長方形や楕円形に近いもので、新しいものほどボタン部分が大きいという特徴があります。
N-Boxは全車種がスマートキー
2011年発売のN-BOXは全てのモデル、オプションでスマートキーが採用されていますが、その形状が先日フルモデルチェンジを迎えた3代目では大きく変化しました。
Nシリーズのスマートキーは先述した通り、細長い長方形だったのですが、3代目N-BOXは「シビック」や「ヴェゼル」などと同じ、2021年頃から普及し始めた新しい普通自動車用スマートキーと同じです。
形状的にも同じなので、N-BOXだけでなくシビックなども所有するオーナーにとって「一層どのスマートキーがどの車のものかわかりにくくなった」ようですが、N-BOXの場合はパワースライドドアの有無やパワーリアゲートの有無などで判別できます。
ホンダは「フルモデルチェンジをきっかけに各車種をHonda CONNECT に対応させていく」と公式サイトでも明言していますので、N-BOXもHonda CONNECT 搭載車となったことで、既に対応車種であるヴェゼルなどと同種のスマートキーとなったのかもしれません。
Honda CONNECT にも対応
3代目N-BOXでは、Nシリーズで初めてHonda CONNECT(ホンダ・コネクト) という「新世代コネクテッド技術」に対応しています。これまではフィット、ホンダ e、ヴェゼル、シビック、ステップワゴン、ZR-Vの6車種に搭載されていましたが、新たに軽自動車からN-BOXが加わりました。
Honda CONNECT はホンダ車専用の車載通信モジュールで、車内Wi-Fi をはじめ、Honda CONNECT 搭載車オーナー専用サービスであるHonda Total Care(ホンダ・トータル・ケア)プレミアムと連携したサービスを提供しており、スマートフォンと車を繋ぐことで車のリモート操作が可能になります。
このスマートフォン連動で可能になるのが鍵のスマホ化です。Honda デジタルキーと呼ばれていますが、スマートキーを忘れてしまったときなどの代替案とはいえ、常に持ち歩くスマートフォンで鍵を操作できるほうが良い、というオーナーも多いでしょう。
ただし、スマホから解錠できない状況というのも考えられますので、必ずスマートキーも持ち歩くようにすることが大事です。
スマートキーの電池切れのサイン
スマートキーはコイン型二酸化マンガン・リチウム電池を使用します。
「CR1616」など、CRから始まる商品が二酸化マンガンとリチウムを使用したボタン電池です。
スマートキーの電池は2年ほど持つと言われていますが、当然、使用頻度によっても減り具合が違います。
ここでは、簡単に確認できる「電池切れ」あるいは「残少」のサインを解説します。
マルチインフォメーションディスプレイの表示
N-BOXにはハンドルの近くにマルチインフォメーションディスプレイという小さな画面があり、そこにオドメーターやトリップメーターなどが表示されます。

スマートキーの電池残量が少なくなると、こちらに警告音とともに「キー電池残量低下」というメッセージが表示されます。このようなメッセージが出たら、できるだけ早く電池を交換するようにして下さい。

スマートキー本体のインジケーター
スマートキー本体側にも、ボタンを押したときに点灯するインジケーターがついています。ボタンを押してもこのインジケーターが点灯しない場合は、電池切れですので早めに電池を交換しましょう。
遠くから施開錠できないときはすぐ交換!
スマートキーは車に近づくだけでドアを解錠してくれる便利な鍵ですが、近づきながらキーレスエントリーでドアを開ける人も多いのではないでしょうか。
キーレスエントリーで解錠する、というのは要するに、スマートキーについているボタンを押して解錠する方法を指し、N-BOXの場合はドアの解錠と、スライドドアの開閉(搭載している場合)が可能です。
ただ、ボタン電池が残り少なくなっていると遠隔からの操作に反応しなかったりします。
すぐ近くでなら反応するのに、いつも操作している距離だと反応が鈍い、と気づいたときはインジケーターも確認するようにして下さい。
そして数日中に電池を交換したばかり、というわけでもないのであれば、電池を交換するようにしましょう。
コイン型二酸化マンガンリチウム電池の放電特性は、徐々に電池がなくなっていくのではなく、ある時期を境に急激に電力が減る、というもののようです。
スマートキーに必要な電力がなくなり始めると、急に電池が切れた状態になる可能性が高いため、インロックなどの事故が起こることも考えられます。
スマートキーの効きが悪くなってきたら早めに電池交換をしましょう。
N-BOXのスマートキーの電池交換は手順も簡単
スマートキーの電池交換は、車検などのタイミングにディーラーや整備工場に依頼することができますが、自分で交換することも可能です。
自動車のオーナーズマニュアルにも交換方法が記載されています。
ただし、説明が大変短く、図も少ないので、具体的な方法を知りたい方は動画などを参考にした方が良いでしょう。
- ボタン電池を用意する
初代・2代目はCR1632を使用(本体が細いので、少し小さめ)、3代目はCR2032のボタン電池を用意して下さい。(他のスマートキーと同じ) - キーユニットを開ける
どちらも500円玉などで開けることができる溝がありますので、溝にコインをはめてテコの原理でユニットを開きます。
プラスチックに傷がつかないよう布などで巻いて使用するようにしましょう。 - 電池を取り外す
意外と取り外すのに力がいるので、マイナスドライバーなどに布を巻いてこじ開ける容量で取り外しましょう。 - 新しい電池を入れカバーをつけ直す
新しい電池を入れるときは、電池にハサミやドライバーなどの金属が触れないように注意して下さい。
特にボタン電池は子供の誤飲防止のため、開封しにくいパッケージになっています。ハサミやカッターを使用する際は要注意です。
また、バッテリーを入れる際にスマートキーの端子にプラス極とマイナス極が同時に触れないようにしましょう。
新しい電池を入れたらカバーをして終了です。カバーを元に戻す際も、力が必要な場合がありますので、壊れたり傷をつけたりしないよう、タオルなどを活用して下さい。
自力で交換できない場合:ディーラー、カー用品店などを頼る
スマートキーのカバーを外したり、電池をうまく取り替えたり、とにかく機械類に関する作業が苦手で自力でやりたくない、という方もおられるかもしれません。
また、以前自分でやってみたがうまくいかず、カバーに傷がついたなど、自分でやらなければよかった、と後悔している方は、ディーラーやカー用品店に依頼してみると良いかもしれません。
ディーラーはよく車検のタイミングでの交換を推奨していますが、車検の時期でなくても交換してくれます。
HONDA のディーラーで交換

ホンダの四輪販売店はHonda Cars(ホンダ・カーズ) という店舗名で知られています。自車を購入したところでなくても、ホンダ車のオーナーであれば対応して貰えますので、自信のないかた、あるいは出先などで急ぎ対応する必要がある場合などは、近くの販売店に依頼するのも良いでしょう。
Honda Cars は全国に2000店舗以上あるうえ、47の都道府県すべてに店舗があります。
近くの店舗がわからない場合は、ホンダ公式サイトの「四輪販売店検索」で検索することも可能です。
ディーラーでの作業料金は500円という場合もあれば、1,100円かかるという場合もあるようです。店舗で確認して下さい。
カー用品店(イエローハットなど)

イエローハット、オートバックス、ジェームスでは作業料金が税込みで1,100円ほどかかります。
電池代は別途必要になりますので、事前に購入していくのも良いでしょう。
また、店舗によって作業料金が違う場合もあります。最寄りの用品店を調べて事前に電話などで確認しておくと安心です。
もしN-BOXのスマートキーの電池がCR1632か2032かわからない場合は、カー用品店で確認してみるのも良いかもしれません。店舗によっては車種別の情報をまとめているようなので、店員に訊いてみましょう。
ガソリンスタンド

ガソリンスタンドでも1,100円ほどで電池交換をしてくれるようです。アポロステーションなどのサービスステーションには、カー用品店のイエローハットと提携しているところもあります。
セルフサービスのステーションの場合は対応しているか店舗に確認した方が良いでしょう。
電池を交換したのに動かない場合に確認すること
スマートキーが動かないなどのトラブルの原因の殆どが電池切れと言われていますが、電池交換をしたのに動かない、車が反応しない、ということもあります。
そのような場合においても、やはり原因が電池にあることも多いのです。
電池交換をしたのに正常な動作に戻らないという場合は、下記の3点を確認してみて下さい。
電池を逆さまに入れていないか(ショートが原因)
まず確認すべきなのが電池の向きです。コイン電池はCR1632などの刻印がある方がプラス極で、裏の一回り小さな円になっているのがマイナス極です。

右の表側がプラス極です
間違えやすいので、もう一度正しい端子にプラス極・マイナス極が収まっているか確認して下さい。
パナソニックによると、逆さまに入れたことで端子とショートを起こすこともあり、その際は一日ほど放置しておくと電池の電圧が戻ることがあるそうです。
また、乾電池とは違い、両極の距離が大変短い構造になっているので、交換の際に両方の極が端子に触れることでショートを起こすこともあるそうです。
電池を正しい向きで入れてみても動かない場合は、電池を取り出して暫く放置するか、新しい電池と入れ替えてみましょう。
低温になる場所においていないか
コイン型の二酸化マンガンリチウム電池は作動温度範囲も広く多くのメーカーの商品仕様には-20℃〜70℃あたりの範囲が記載されています。
しかし、放電特性のグラフを見ると、-20℃や0℃では公称電圧の3Vを切ることが多いのがわかります。

電池というものは、温度が低くなると電解液(バッテリー液)の粘性が高くなり、内部抵抗が増えるため、電圧が低くなりがちなのです。
スマートフォンのバッテリー(リチウムイオン電池)も似たような挙動をしますが、殆どの電池は電解液で構成されているため、寒さに弱いと言えます。
逆に、極度な高温も電池が加熱して劣化する原因になりますし、ベストな環境とは言えません。スマートキーの中には基盤や電池用の端子がありますから、温度差でできる結露などにも注意が必要です。
電波塔などが近くにないか
スマートキーは微弱な電波を発生させて車と交信します。このため、周りに電波塔など強度の電波を出す建物や施設があると、邪魔をされてキーレスエントリーなどの操作が正しく車に伝わらないことがあります。
また、スマホなど磁力の強いアイテムと一緒に保管したりしていると、そちらの機器と電波交信を試みるので電池の減りが早くなることがあります。
外出中に電池が切れたら内蔵キーを使おう
外出先で急にスマートキーの電池が切れてしまったら、誰しも慌てます。
しかし備えあれば憂いなしです。
メーカーも、何らかの事情でスマートキーが作動しなくなる事態のことは考えています。
スマートキーの筐体に収められている「内蔵キー」は、そういった非常時に使用できる物理鍵(メカニカルキー、エマキーなどとも呼ばれます)です。
説明書をしっかりと読んで、内蔵キーの使い方を把握しておきましょう。
内蔵キーでエンジンをスタートさせる方法
スマートキーの電池切れでドアが開かないとき、どのように車に入り、どのようにエンジンをスタートさせるか把握していますか?
重要事項でもあるため、ディーラーで説明があるかもしれませんが、車に慣れていない方は慌ててロードサービスを呼んでしまったりすることもあるようです。
まず車を購入したらオーナーズマニュアルを一読し、スマートキーの電池に関する最低限の対処方法は理解しておきましょう。
内蔵キーで車を解錠し、エンジンスタートまで漕ぎつける方法は多くの自動車で似たようなプロセスを辿ると思われますが、N-BOXの場合は下記のようになります。
- 内蔵キーでドアのロックを開ける
内蔵キーは、スマートキーの側面にあるノブを押しながら引き出し、ドアにある鍵穴に挿し込んで使用します。
昔は鍵穴というとハンドル部分の一部だったのですが、N-BOXのような車種ではハンドルの下に鍵穴がついています。
内蔵キーはそちらに差し込んで、反時計回りに回すと解錠となります。
なお、前回スマートキーで施錠していた場合は、ドアを開けた際にセキュリティアラームが大音量で鳴る可能性が高いため、びっくりしないよう心の準備をしておきましょう。アラームはエンジンスタートすると止まります。 - プッシュスタートボタン(「ENGINE START/STOP」ボタン)を押す
プッシュスタートボタンを押すと、ピー・ピーと鳴りながらボタンが30秒間点滅します。 - スマートキーのエンブレム部分(「H」マーク)をボタンに接触させる
ボタンが点滅している間にエンブレムをボタンに接触させるとピッと音が鳴り、10秒間点灯します。 - ブレーキペダルを踏みながらスタートボタンを押す
スタートボタンが点灯している間にブレーキペダルを踏みながらボタンを押すと、エンジンがかかります。
このとき、ブレーキペダルを踏まずにボタンを押した場合はアクセサリーモードになります。


電池切れでインロックを起こしたら

スマートキーの電池切れはなぜ「できるだけ早く」対応する必要があるのかというと、まずインロックの原因になることが多いからです。
スマートキーは普通、鍵が車内にある間は施錠ができない仕様になっています。電池がしっかりとあるうちは、この機能もしっかりと働きます。
しかし、電池が減ってくると、スマートキーからの電波が弱くなります。スマートキーからの電波が弱まると、車体側のアンテナが「キーが車内にはない」と判断して施錠してしまうのです。
鍵屋が対応できない?Nシリーズは解錠も難しい
ホンダ車のなかでもNシリーズと呼ばれる軽自動車群の鍵は、少し形状が違うことは先程触れました。
これと似たような形で、初代・2代目のスマートキーに収められている内蔵キーも従来のものと比べてかなり薄く、複製が難しい鍵として知られています。
また、この内臓キーで開けることができる車体側のシリンダー錠も、普段鍵屋などが使用する「ピッキング」での解錠が難しく、専用の工具があってもなお難しいと言われています。
インロックでJAFやロードサービスに鍵開けを依頼するときは必ず対応可能か確認するようにして下さい。
ロードサービスは呼ばずに鍵屋を呼ぶ場合は、N-BOXなどNシリーズの解錠実績があるところを選んだほうが良いでしょう。
自分で電池交換、トラブル時は安心の鍵屋へ
スマートキーが正常に動作しない、車に載ったらブザーが鳴ってエンジン始動ができない、という境遇に突然遭遇すると誰しも焦ってしまいます。
よく知らないオーナーのなかには、故障を疑ってディーラーまで行く方もおられるかもしれません。
しかし、スマートキーの不具合は多くの場合、電池交換をすることで解消することができ、その電池も自分で簡単に取り替えることが可能です。
インロックのような致命的なトラブルが発生する前に、早めに電池交換をしてしまいましょう。
電池が切れたことが原因でスマートキーを車内に閉じ込めてしまったなど、鍵開けが必要なときは無理せずに鍵屋を呼んで下さい。
鍵屋ならトラブルが発生している現場に来てくれますし、短時間で解決してくれます。
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