玄関の鍵が回らない原因は?対処法とやってはいけないことを鍵屋が解説!

この記事でわかること
- 玄関の鍵が回らない原因
- 玄関の鍵が回らないときの対処法
- 鍵が回らないときのNG対応

記事監修者
名前:金城 甫(きんじょう はじめ)役職:マネージャー
これまで4,000件以上の鍵トラブルを解決してきたベテラン鍵職人。“お客様に寄り添った接客”をモットーに、日々現場に駆けつけている。
玄関の鍵はとても精密なものですので、ちょっとした違和感を放置したまま使い続けてしまうと、最終的に鍵が回らないといったトラブルが起きてしまいます。
この記事では、玄関の鍵が回らない原因や対処法、やってはいけないNG行為について解説します。
緊急ですぐに鍵を修理してほしい方は、弊社キーレスキューサービスにお任せください。お電話いただいてから最短15分で現場に駆けつけます。
目次
玄関の鍵が回らない原因は?
まずはどういった不具合によって玄関の鍵が回らなくなっているのかを見ていきましょう。
玄関の鍵は様々なトラブルが発生する可能性がありますので、しっかりと原因を確認しておいてください。
鍵穴の不具合

鍵穴(シリンダー)は精密な部品になりますので、鍵穴に異物が入ってしまった場合にも不具合は発生します。
異物といっても、ほこりのような小さなものが蓄積されて不具合が発生する可能性もあります。
また、イタズラで鍵穴に異物を入れられることもあり、思わぬことが原因で鍵穴の不具合が発生することもあるでしょう。
鍵穴にイタズラされたときは、以下の記事で対処法について解説していますので、ぜひご一読ください。
鍵の不具合

鍵に強い力が加わることによって少しずつ形が変化し、鍵が回らないこともあります。
特に鍵を挿し込む力が強い方が長年使い続けると、いずれ挿し込むのも難しいほど形が変わってしまい、折れることがありますので、注意しましょう。
鍵が変形してしまったときの対処法は、以下の記事をご一読ください。
ストライクの位置がずれている

ラッチボルト(ドア側面にある三角形の金具)やデッドボルト(ドア側面にあるかんぬき)を受ける金具のストライクの位置がずれていることで鍵が回らないことがあります。
このずれにより、鍵が正しくかみ合わず、回らなくなることがあります。
長年の使用やドアの歪みによりストライクが微妙にずれたり、位置が合わなくなったりすることは珍しくありません。
玄関の鍵が回らないときの対処法
ここでは、玄関の鍵が回らないときの対処法について解説します。
スペアキーで開けてみる
スペアキーを使用して開くようであれば、普段使っている鍵に原因があります。
逆に、スペアキーでも鍵が回らない場合はシリンダーや錠ケースが故障している可能性があります。もしものときに備えて、スペアキーを作成しておくと良いでしょう。
ただし、防犯性能の高いディンプルキーのスペアキー作成は、鍵屋に依頼しても断られることがあります。一度電話やメールで対応しているか確認してみましょう。
鍵を掃除する
鍵に付着した汚れが原因で鍵が回らない可能性があります。
鍵は使っているうちにホコリや汚れがついていきます。特に鍵の表面に凹凸があるディンプルキーは、汚れが溜まりやすいです。
精密な構造で防犯性が高い鍵ほど少しの汚れで鍵が回らなくなる可能性があります。
このような場合は、柔らかい布で鍵を拭き取ったり、歯ブラシで溝にたまった細かなゴミを取り除いたりすると、スムーズに回るようになることがあります。
鍵穴専用の潤滑剤を使用する

鍵穴専用の潤滑剤を鍵穴に注入することで鍵の動きがスムーズになり、鍵が回る場合があります。
鍵穴には元々潤滑剤が塗布されていますが、長い間使用していると、潤滑剤は徐々に減っていきます。
潤滑剤を鍵穴に塗布する際は、鍵穴に溜まった汚れを除去してから使用しましょう。
潤滑剤を鍵穴に注入し、何度か抜き差しを繰り返すことで、馴染ませることができます。
鍵穴専用の潤滑剤は修理の意味合いだけではなく、メンテナンスの意味合いもあります。日頃から定期的に鍵穴専用の潤滑剤を塗布しておけば、不具合が発生する可能性は少なくなります。
鉛筆で鍵をなぞる

鍵穴専用の潤滑剤が手元にないときは、鉛筆を利用するのもおすすめです。
鉛筆には「黒鉛」という成分が含まれていて、黒鉛には金属同士の接触をスムーズにし、滑らかにする特徴があります。
手順は以下の通りです。
- 歯ブラシや柔らかい布で鍵についた汚れを拭き取ります。
- 鍵のくぼみや切込みなどに鉛筆の芯をなぞります。
- 鍵を鍵穴に挿し込んで、抜き差しを数回繰り返します。
- 鍵が回るようになったら、付着した黒鉛を拭き取ります。
なお、濃い鉛筆の方が黒鉛が多く含まれているため、使用する際は2B以上の鉛筆がおすすめです。
鍵穴の汚れなどを取り除く

鍵穴が汚れていればエアダスターや掃除機を使ってチリやホコリを取り除きましょう。
エアダスターは空気で細かなホコリや汚れを飛ばすアイテムで、ホームセンターなどで購入することができます。
エアダスターのノズルを鍵穴に吹きつけることで、汚れを取り除きます。
エアダスターを持っていない場合は掃除機がおすすめです。掃除機も同様にノズルを鍵穴に当てて、汚れを取り除きましょう。
鍵穴に異物が詰まったときの対処法については以下の記事を参考にしてください。
鍵穴を温める
意外な盲点としては、鍵穴が凍結している可能性があるということです。
鍵穴は、結露などによって水分が付着してしまうことがあります。この状況で、外気温が下がってくると、凍結する可能性があります。
特に雪の降る地域では、吹雪で雪が鍵穴に吹き込んで、そのまま凍結してしまいます。凍結を解凍するためには、ドライヤーなどを使うと良いでしょう。
ドライヤーなどが手元にない場合はカイロを使って温めるだけでも溶けることがあります。これらがない場合は、鍵穴を手で温めてから差し込むだけでも多少の効果は見込めるかもしれません。
基本的に凍結といっても、一部に水滴が付いて凍っていることがほとんどなので、少しの熱で簡単に解凍できることが多いです。
ストライクの位置を調整する
ストライクの位置を調整するためには、まず、ドライバーを使ってねじを少し緩め、ストライクをわずかに上下左右に動かしてみましょう。
鍵がスムーズに回る位置で再度ネジを締め直すと、動きが改善されることが多いです。
鍵穴やサムターンのねじを締め直す
長年の使用によって、鍵穴やサムターンのねじが緩むことがあります。
鍵穴が浮いているように感じたら、ドライバーを使ってねじを締め直すことによって改善する可能性があります。
サムターンとは室内側についている、ドアを施解錠をするためのつまみのことです。
サムターンのネジが緩んだ状態だと、室外側から鍵を回してもサムターンと連動しないことがあります。
サムターンのネジを締める方法は以下の通りです。
1.サムターンを動かしてねじが見える状態にします。

2.つまみのねじをドライバーで緩めてつまみを取り外します。

3.台座に固定されているねじを締めます。

4.つまみを取り付けてねじをドライバーで締めます。

5.鍵が回るかどうか確かめます。

鍵を交換する
ここまで紹介した対処法で改善されない場合は、経年劣化による鍵穴内部の部品の摩耗や損傷の可能性があります。
鍵を10年以上使用していると、どうしても動作不良が起きてしまいます。急に鍵が回らなくなるトラブルを避けるためにも、鍵交換を検討しましょう。
自分で鍵交換する場合は、以下の記事を参考に進めてみてください。
鍵屋に依頼する場合は、出張費・見積費0円の弊社キーレスキューサービスにお任せください。
玄関の鍵が回らないときにやってはいけないこと
ここでは、玄関の鍵が回らないときにやってはいけない対処法について解説します。
無理やり鍵を回す
無理やり鍵を回してしまうと、シリンダーや鍵を壊してしまう可能性があります。最悪の場合鍵が折れる可能性がありますし、シリンダー内部の部品に傷が付くかもしれません。
強引に動かして直ることはありませんので、十分に注意しましょう。
針金などを鍵穴に挿す
針金などの細い金属製の道具を鍵穴に挿して解決を試みるのは危険です。こうした道具を使用すると、内部の細かな部品が傷つき、かえって故障が悪化する恐れがあります。
修理で済むはずだったものが、鍵穴が故障したせいで交換が必要になり、余計に費用がかかってしまいますので、気をつけましょう。
自分でピッキングを試みる
鍵が回らず自宅に入れないときに、ピッキングでなんとか解決しようとするのはNGです。
鍵穴内部の部品は繊細で、専用の技術や道具を持たずに操作をすると、内部のピンやディスクが破損してしまう可能性が高いです。
鍵の構造に無知のまま力任せに行うと、故障が深刻化し、最終的に鍵交換が必要になることもあるでしょう。
無理に自分で解決しようとするのは避けて、早めに専門業者に連絡するのが良いでしょう。
鍵穴専用以外の潤滑剤を使用する
鍵穴専用の潤滑剤を注入するのは効果的ですが、それはあくまでも鍵穴専用の潤滑剤に限ります。鍵穴専用以外の油をさすのはやめましょう。
食用油などはもちろんですが、クレ556(呉工業のドライファストルブであれば使用可)なども同様です。
食用油などを使用するとほこりが鍵穴内で付着しやすくなり、油とほこりが固まることで鍵穴に詰まり、鍵が回らなくなることが考えられます。
水分がある状態で鍵穴専用潤滑剤を使用する
鍵穴専用の潤滑剤を使う場合であっても、鍵や鍵穴に水分がある状態では注入してはいけません。
水分が残っている状態で吹き付けてしまうと、潤滑剤の効果がないばかりか、鍵穴内部のゴミやホコリが固形化して詰まってしまう可能性があるので注意しましょう。
鍵やシリンダーが濡れているときは柔らかい布で水分を拭き取りましょう。
自分で鍵が回せないときは鍵屋に依頼しよう!
ここまで紹介した対処法を試しても解決できなかった場合は、鍵屋に依頼することを検討しましょう。
ここでは、鍵屋に依頼するメリットと鍵屋に依頼したときの費用相場を紹介します。
鍵屋に依頼するメリット
鍵屋は経験豊富で専門的な知識を持っているため、原因を的確に判断し、スムーズに解決へと導いてくれます。
自己流の対処法を試すことで、鍵の内部を傷つけるリスクがある一方、鍵屋に依頼すれば破損などが起きる可能性はないので、時間と労力を無駄にせず、正確にトラブルを解決できます。
また、鍵が回らない原因が経年劣化によるものであれば、新たな鍵の交換や、必要なメンテナンスの提案もしてもらえるため、トラブルが再発するリスクを減らせます。
なお、信頼できる鍵屋の選び方については以下の記事を参考にしてください。
鍵屋に依頼したときの費用相場
鍵屋に依頼するとなると、やはり気になるのは費用ではないでしょうか。
鍵屋に依頼したときの費用相場は以下の通りです。
作業内容 | 費用相場(税込) |
鍵開け | 8,800円~28,000円 |
鍵修理 | 8,800円~20,000円 |
鍵交換 | 16,500円~100,000円 |
鍵開けの場合、鍵の防犯性によって費用が異なります。
ギザギザタイプの鍵であればピッキングで開けることが可能ですが、ディンプルキーなどのピッキング対策が施された鍵の場合は費用が高くなります。
鍵交換に関しては、どの鍵に交換するかによって費用は大きく変わります。基本的に防犯性が高くなるにつれて費用も高くなります。
また、鍵穴がない電子錠に交換する場合、シリンダー錠よりも費用は高くなる傾向です。
鍵交換費用の相場については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご一読ください。
玄関の鍵が回らないトラブルはキーレスキューサービスにお任せください!
ここまで玄関の鍵が回らない場合のさまざまな対処法を紹介してきましたが、時間がない場合や対処法を実践しても直らなかった場合は、鍵の専門家である弊社キーレスキューサービスにご相談ください。
出張費(緊急時のキャンセル以外)・見積費0円なので、安心してご依頼いただけます。
8:00~23:00まで電話受付を行っており、施工は夜間や早朝でも対応できますので、どうしてもご帰宅が遅くなるというお客様もご安心ください。
ご依頼を受けてから最短15分で現場に駆けつけ、トラブル解決に向けて尽力します。鍵が回らなくてお困りの際は、お気軽にご相談ください。
